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提案の5ステップ : PSFとONE PAGE MEMO

荻野 英希 /

P&Gの研修にOne Page Memo Writingというトレーニングがあります。情報を簡潔に整理し、順を追って伝えることで相手を説得する手法です。私も教えてもらう機会があり、以来全てのプレゼンテーションに活用しています。元々はPersuasive Selling Format(PSF)というセールスプレゼンテーションのフォーマットだったようですが、提案もある種のセールスと考えれば、プロセスは同じです。

※2016年3月4日追記 : ワンページメモの最新版記事を公開しました。

1. 状況をまとめる

相手がこちらの話に興味を持ち、受け入れやすくなる情報をセットアップとして伝える。相手が明らかに重視しているポイントや注目する業界の動向などを含め、これから行う提案の背景として活用する。

2. アイディアを述べる

相手の興味を獲得したら単刀直入に、アイディアを述べる。説得力があるように、提案内容を出来るだけ簡潔に伝える。

3. 具体策を説明する

提案を相手に伝えたら、具体的な内容を説明する。提案を実現する手法、コスト、スケジュールなど、相手が判断を行うために必要な情報を伝える。このステップを短くまとめることも大切。相手が安心し、提案を受け入れるために十分な情報だけに絞り、不要なディテールは省く。

4. 利点を強調する

相手が提案を詳細に理解したら、前進すべき理由を3つ伝える。2つでは不十分であり、4つでは一つ一つの理由が弱くなる。3つの理由には「相手の戦略に沿っている」「成功実績がある」「経済的利益が期待できる」などを含めると効果的。

5. 簡単なネクストステップを提案する

相手を説得したら、クロージングを行います。相手が受け入れやすく、簡単に実行できるネクストステップを提案することで、自然にプロジェクトを開始することができます。ネクストステップの提案では相手の状況を理解し、行動に対するバリアを取り除くことが重要です。

この流れを1ページのドキュメントに反映したものがOne Page Memoです。P&Gでは全てのビジネスドキュメントを簡潔に1ページにまとめることを推奨しています。ドキュメントは読者(相手)、日付、タイトルの記載から始まり、次に「ドキュメントの目的」が定義される。例えば企画に対する予算の承認を得ることが目的であれば、それを明記する。あとはPSFの流れに沿って、背景(状況)、提案(アイディア・具体策)、根拠(利点)、実行内容(ネクストステップ)を記載します。

この流れはパワーポイントのプレゼンテーションなどにも応用が可能です。スライド毎に各ステップを記載することで簡潔かつ説得力のあるプレゼンテーションを実現できます。また、ロジカルなフォーマットに沿って作成することで時間と労力を削減できます。最初は情報を整理することが難しいかもしれませんが、繰り返すことで上達し、主張がより明確になるはずです。セールスプレゼンテーションの成功率を上げたい人は是非活用してみてください。