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バズを起こすブランドサイト

荻野 英希 /

私たちWeb製作者の仕事は今や、サイトを作り、ユーザーに見てもらうだけではなく、更にそのコンテンツをシェア(共有)してもらうことまでも含まれる時代になりました。そのためにはWebサイトに一見の価値があるだけでは足りず、知り合いに「薦めたい」と思わせるほどの何かが必要になります。ブランドの強化が主目的であるブランドサイトにとって第三者の情報共有が引き起こすバズは重要です。では、自然と消費者の会話に登場するようなブランドサイトにはどのような特徴があるのでしょうか?世界のトップブランドを例に見てみましょう。

独自性の強いビジュアルデザイン

視覚的に美しく、ブランドを表現するデザインはブランドサイトにとって最も初歩的な要件だと言えるでしょう。しかし、シェアされるためには機能的かつ、今までに無いデザインを通じて強いインパクトを与えなければいけません。Pepsiのブランドサイトはいち早くWindows 8のModern UIを採用しました。画像のボックスと読みやすいテキストを基調とし、サイトをユニークでありながらも使いやすく、楽しめるものにしています。

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その反面、ディズニーのサイトはレスポンシブデザインというトレンドこそには対応していますが、残念ながら独自性を表現できていません。左上のロゴを他のメディア企業と置き換えたとしても違和感は無いでしょう。ブランドサイトのデザインはトレンドを追うのではなく、ブランドの独自性をしっかりと表現し、細部までこだわることが大切です。

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驚きを与えるコンテンツ

ブランドサイトのコンテンツに実用性や面白みが無ければシェアされることはありません。しかし、そのリーチを爆発的に広げるためには、意外性の強いコンテンツでユーザーに驚きを与えなければいけません。RedBullのブランドサイトには、エクストリームスポーツの映像コンテンツが1日1~3本のペースでアップされています。この積極的かつ継続的なコンテンツへの投資で、RedBullは他のブランドを大きく引き離し、膨大なリーチを生み出しています。

昨年10月に公開され、Youtubeだけで累計3.6億回も視聴されたフェリックス・バウムガルトナーの成層圏からのスカイダイビング映像シリーズは記憶に新しい方も多いでしょう。

しかし、世界的なブランドサイトの中にも未だ大したコンテンツを持たず、商品やサービスのアピールに留まっているものも数多く存在しています。RedBullのように世界中に驚きを提供することは出来なくても、ユーザーにとって有益なコンテンツは提供できるはずです。ブランドサイトは単にブランドについて語るだけでなく、ユーザーが求めるコンテンツを提供し続けなければいけません。コンテンツマーケティングに対して積極的な取り組みを行なっていないブランドは今一度デジタルマーケティングのリソースやROIの考え方を見直すべきではないでしょうか。

コミュニティの一部になる

どのブランドにもコミュニティが存在します。彼らは提供される商品やサービスのファンであり、自主的に周りへそのブランドを薦めてくれています。しかし、ブランド側がこのコミュニティの一部にならなければ、そこで発生する会話に影響をおよぼすことはできません。MTVでは、2010年にVideo Music Awardsの放送と連動した投票、ライブブログやチャット機能を提供しています。TVとサイトが提供するコンテンツを通じてコミュニティとのエンゲージメントを深め、大きな注目を集めました。

広告やインフルエンサーを通じてサイトを広めても、何か新しい試みが無ければバズは起きません。ユーザーの注目を引き、バズを起こすためにはデザイン、コンテンツ、コミュニティに対する斬新な取り組みが必要です。しかし、新しいコンセプトへの挑戦には常に大きな失敗の可能性も付きまといます。「バズを起こす」という目標のためには、失敗に対する寛容さと今までに無い取り組みに挑戦し続ける意欲が必要なのではないでしょうか。