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成長スピードを倍にする新人スタッフのトレーニング

荻野 英希 /

新しく会社に入ったスタッフが充分なパフォーマンスを発揮するためには、組織や業務に馴染む期間が必要です。そのため、多くの企業では入社したスタッフに一定のトレーニング期間を用意し、業務のフォローを行っています。トレーニング期間を設けていない組織では、スタッフは実務の中で少しずつ組織や業務に適応しなければなりません。その場合、失敗から学んだり、上司より逐一指導を受けたり、トライ&エラーを繰り返して経験を積むことになります。これでは、スタッフがパフォーマンスを発揮するまでに長い期間を要しますし、なにより、顧客やクライアントとのビジネスの中でトライ&エラーを経験させることは大きな誤りです。組織は、新しいスタッフがいち早くワークできるよう、事前に必要な情報やスキルを正確に共有し、適切なトレーニングプログラムに務めるべきです。

FICCでは、新しいスタッフの入社後2週間をトレーニングプログラム期間とし、集中的にトレーニングに取り組んでいます。トレーニングの内容は、基本的なビジネススキルから、ポジション毎に必要とされる専門的なトレーニングまで様々です。また、誰が上司にあたり、誰が教育の責任を負うのかを明確にし、業務のフォローアップを徹底しています。

社内で実施しているトレーニングの例

ビジネススキル

専門的なスキル

また、新しく入社したスタッフがFICCにとって新しい知識や経験を持っている場合、講師としてトレーニングを担当してもらうこともあります。一人ひとりが持つナレッジを積極的に共有することで、新しいスタッフを迎え入れる度に組織全体が成長できる仕組みです。

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社内で行っているトレーニングプログラムの様子

トレーニング方法選択の留意点

一口にトレーニングと言っても、方法はいくつかあります。レクチャーの形式を取るものから、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)と呼ばれる、実務の中で上司から指導を受けながらスキルを身につけるものまで、組織によって色んな方法を取っているでしょう。しかし、これらのトレーニングの多くは構造化されておらず、スキルの定着が不完全であったり、指導者によって効果に差が出たりと、結果的に新しいスタッフの一人立ちを妨げることになります。

レクチャー・ワークショップ型トレーニングの問題点

  • 業務との直接的な関連性が無く、トレーニングと業務の関連性が理解しづらい
  • 直近のタスクとの関連性が無く、内容が部分的であるため、トレーニングを業務で活用できない
  • トレーニングで学習した内容がチーム内で共有されないため、活用する機会や、評価を受けにくい
  • 業務ですぐに活用されないため、トレーニングの重要性を理解しづらく、スキルアップにつながらない
  • トレーニング後のフォローアップがされないため、大半のラーニングが失われる

OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)の問題点

  • 上司や個人によって、トレーニングの効果にばらつきが生じる
  • 一人の指導方法に一貫性がなく、トレーニングの効果やチームの知識にばらつきが生じる
  • 内容が不正確、不完全であったり、ミスに繋がる習癖やショートカットを含みやすい
  • 上司と新人スタッフ間でスキルのギャップが大きく、トレーニングの内容が理解しづらい
  • 組織全体のスキル向上を目的としたトレーニングの管理が行いにくい
  • 組織内での教育に対する責任の所在がわかりにくく、プログラムが定着しにくい
  • 非効率なトレーニング方法が新人スタッフの大きな業務負荷となる

適切なトレーニング方法

これらの問題を解決するトレーニングプログラムがS-OJT(ストラクチャード・オン・ザ・ジョブ・トレーニング)と呼ばれる方法です。業務と同時進行でトレーニングを行うOJTに加え、事前にトレーニング内容の構造を組み立て、適切なタイミングで適切なプログラムを実施します。FICCがS-OJTに取り組んでからは、新しいスタッフが現場で活躍できるまでの期間をおよそ半分にまで短縮することができました。

S-OJT(ストラクチャード・オン・ザ・ジョブ・トレーニング)の内容

  • 習得すべきスキルを全て事前に定義し、共有する
  • タスク、スキル単位での標準化されたトレーニングプログラムを作る
  • スキルをマスターしたスタッフを指導スタッフとして任命し、受講スタッフが担当を選択可能にする
  • スキルの習得に向けて、実際の業務タスクを発生させて受講スタッフに実行させる
  • 実際の業務タスクへのフィードバックを通じて、マンツーマンでの指導を行う
  • 業務タスクの結果を通じて、指導スタッフ、受講スタッフの評価を行う

適切なトレーニングプログラムの取り組みには、社内の中心で活躍するスタッフの多くのリソースを割きます。そのため、タイミングによっては、業務を優先し、トレーニングプログラムへ注力できないこともあるでしょう。始めから完璧なプログラムを構築する必要はありません。状況に応じて、まずは優先度の高いスキルから順に取り組んでみてください。

組織において、特定の業務が属人化している状況は大きなリスクです。私たちのようにクライアントのニーズに合わせてサービスを提案するタイプのビジネスでは、多様な課題に対して適切なソリューションを提示しなければなりません。その際、担当したスタッフによってサービスの質に大きなバラつきが生じていては、クライアントのビジネスに貢献できず、信用の低下に繋がります。私たちに限らず、組織で業務を行うビジネスパーソンは、特定のスキルや知識が個人に集約してしまう事態を避けるべきです。一定以上の質を持ったサービスをスタッフ全員が提供できるようにするため、社内独自のトレーニングプログラムは必須と言えるでしょう。

FICCでは、トレーニングを受けて現場で活躍したい熱意のある方をお待ちしております。
興味のある方は是非CAREERSよりご応募ください。