全社リモートワークに切り替え中のFICCが行っているコミュニケーションとは

新型コロナウイルス感染対策のために、新しい働き方として始まったリモートワーク。
FICCでは2020年3月からスタートし、年末まで継続することが決定しています。

通勤電車の煩わしさもなく、空いた時間を学びや趣味に使えることからメリットが多いと感じる人もいる一方で、限られた人としかコミュニケーションが取れないのではないかという課題がありました。
FICCが大切にしている新しい価値を生み出すプロセスには、メンバー間の対話やアイデア出しは必須の時間。離れた場所で、どこまで連携が取れるのか?会社としてはやってみないと分からないというのが正直なところでした。

いざリモートワークを始めてみると、課題はいい意味で裏切られる結果となりました。
そこで、チームワークや良い関係を築くためにどんなコミュニケーションが効果的だったのか?FICCが実際に行った3つをご紹介します。

1. ありがとうの見える化で気付いた、人としての大切なコミュニケーション

直接ビジネスに影響はしなくても、誰かの行動に素敵だと感じた経験はありませんか?
「さりげなくフォローしてくれた」「自分の悩みを聞いてくれてた」など、当人同士にしか分からないことが隠れてしまうのは、とてももったいないと思います。
そこで、Uniposを使った“AMEZING制度”を始めました。

導入から2ヶ月が経過し、少しずつ浸透してきました。一番の変化としては、「あの人、こんなことをしていたんだ」と目が行き届くようになり、これまでにない理解や発見に繋がりました。感謝の言葉だけでなく、人となりがイメージできるエピソードが添えられていて、部署が違って全く接点がなくてもその人のことを知ることができています。
ありがとうは、シンプルに言われて嬉しい言葉。誰かがボールを投げると、スタンプでボールを返す。それを見た誰かが反応するなど、本来の人として大切なコミュニケーションが、オンライン上で生まれていると実感しています。

※ 現在はオフィスワークとリモートワークを組み合わせた働き方となり、制度の導入は終了となりました。

2. 場所にとらわれないフラットな交流が生まれた、オンライン社内イベント

リモートワーク慣れしてきた頃に起きたのが、自粛疲れでした。
Zoom飲み会では楽しく過ごすものの、物足りなさや生活の変化にストレスを感じ始めていたように思えます。
そんな中、2つの社内イベントが企画されました。

夏恒例の野外フェスが次々と開催中止になり、大好きな音楽の場をオンラインで再現して、みんなを元気にしたいと企画された“FICCフェス”。
Zoom飲み会で出たアイデアから企画され、ゲスト社員の興味や関心事をテーマにした隔週木曜日配信のラジオ番組“J-FICC WKWKRadio”。

好きな時に好きなタイミングで参加できる自由度の高さはオンラインならでは。リラックスできる自宅環境で、時間を気にすることもなく、美味しいご飯やお酒と一緒に、それぞれの時間を楽しむ姿が見られました。
また、拠点である東京と京都間の移動距離を考えると、全員オンラインだからこそ、全員フラットな状態で参加できるというメリットは、これまでにない新発見でした。

「めちゃくちゃ楽しかった」「落ち込んでいましたが、癒されました」などの声もあり、物理的に離れているからこそ、同じ時間を共有することで心の距離が縮まり、一体感が生まれました。

3. 使い慣れたslackにおける新しい気付きや変化

もともと日常のコミュニケーションは、slackを利用していました。
テキストコミュニケーションは顔が見えない分、伝え方・受け取り方によっては誤解が生じることがあります。対面に比べて感情のニュアンスが伝わりにくく、メンバー間が連携していけるのか?フォローしあえるのか?といった課題点もありました。
しかし、場所が離れたからこそ、使い慣れたslackにも新しい気付きや変化がみられました。

一つ目は、心理的安全性への配慮がとても重要ということ。
東京オフィスでは、以前からテキストコミュニケーションをメインとし、チーム毎にアイデアや提案書を共有する習慣から、誰でも発信しやすい空気感がありました。Google Driveを活用してフィードバックやアップデートの過程も全て見える化していたため、slackがメインのコミュニケーション手段となっても習慣を変えるというストレスはほとんどありませんでした。

二つ目は、チームを超えた情報共有が活性化したこと。
東京・京都といった拠点の壁がなくなり、これまでチームごとに行っていた情報共有が、全体に向けて発信されるようになりました。#SGDs #コロナなどのチャンネルが追加され、それぞれの興味起点で最新の情報交換が活性化しています。

最後に

リモートワークによって、これまで当たり前だった対面でのコミュニケーションが遮断されました。
一方で、オンラインのみという制限を受けたことで、これまで以上にコミュニケーションの大切さに気付きました。コミュニケーションは減るどころか、画面越しにつながりの感覚を育て、FICCが大切にしている社員それぞれの興味関心を軸としたアクションが活性化し始めました。
この化学反応は、私達がブランドと消費者のコミュニケーションについて日々考えているからかもしれません。
見えない相手を想像し、気遣い、思いやりの心を持つことで、物理的に距離が離れたとしても心の距離は近付きました。対面時とは違ったいい距離感が、オンラインで生まれています。 

次に取り組む働き方のテーマは、オフィスの在り方についてです。どこでも働けるようになった今、オフィスの存在意義を考えていくことになりそうです。

クライアントやパートナー企業と一緒に、社会にも変化を

コロナ禍において社員とその家族を守ることは社会を守ることと捉え、始まったリモートワーク。
FICCは、freee株式会社が立ち上げた社会全体でリモートワークを推進するための活動“#取引先にもリモートワークを”アクションに賛同し、クライアントやパートナー企業と一緒に未来の働き方に向けてアップデートしていきます。

執筆:黒田洋味(FICC)

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