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ブランドによるデータのマーケティング活用

荻野 英希 /

今、多くのブランドがマーケティングにおけるデータの重要性を認識しはじめています。ビッグデータやデータドリブンマーケティングは以前から大きな話題となっていますが、主に広告のターゲティングが話題の中心となっていました。今ではマーケティング担当者のデータに対する理解も進み、広告配信だけでなく、関心からクチコミまでの購買行動を横断するデータの活用が広まりはじめています。

チャネルではなくデータ

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マーケティング担当者はデジタルなチャネルそのものではなく、データに注目しなければなりません。闇雲に最新トレンドを採用するのではなく、まずはどのチャネルから、どのようなデータを得る事ができるのかを考えるべきです。例えば、Facebookにユーザーがプロフィールを入力すれば、デモグラフィックデータを得ることができます。YouTubeのTrueView広告をユーザーがスキップすれば、どのようなユーザーが何秒で離脱したかがわかります。また、WebサイトのAmazonへのリンクをユーザーがクリックすれば、購入意向があることがわかります。

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メディアなどの第三者機関が持つデータ、ユーザーの行動データ、そしてWeb上のオープンなデータを収集・活用することでブランド体験を個別のユーザーに最適化することができます。様々なチャネルから得られたデータを活用し、効果的かつ効率的に関心を興味へ、興味を購入へ、購入をリピート購入やクチコミへと変化させていくことこそがデジタルマーケティングだと言えるでしょう。

データを得るための設計

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得られるデータによってチャネルを分類することで、デジタルマーケティングにおける役割を定義することができます。 例えば、GDNなどの広告ネットワークやFacebook Adなどのソーシャル広告、リスティングなどからはユーザーの詳細な「デモグラフィック・インタレスト・ニーズ」を知ることができるため、ブランドや製品に「関心を示しやすい」人物をターゲティングすることができます。商品のサンプリングキャンペーンや製品情報など特定ページの閲覧、ブランドの公式アカウントのフォローなどからは「製品・ブランドへの興味」を知ることができ、「興味を持った」人物を購買へと誘導することができます。

ECサイトでのプロモーションへのリンク、O2Oクーポンのダウンロード、パッケージからのアクセスやマストバイキャンペーンへの参加からは「購入・購入意向」を知ることができ、その後同様の施策を通じてリピート購入へと誘導することができます。更にはアンケートやレビュー投稿へのリンク、ソーシャルメディアのシェアボタンのクリックなどからは「クチコミ・クチコミ意向」を知ることができ、「ブランドを知人に勧めてくれるファン」に働きかけることが可能になります。

これらのユーザーの行動データをデータベース化し、一人ひとりに対してメール、リターゲティングバナー、Webサイトのダイナミックコンテンツなどを通じて「適切な人物」に「適切なタイミング」で、「適切なメッセージ」を届けることができます。単なる広告のターゲティングだけでなく、このような横断的なマーケティング活動のインテグレーションこそが今後重視されていくのではないでしょうか。

データマネジメントのリーディングカンパニーであるBlueKaiの『BlueKai Data Impact Report – Trends and Impact of Data Driven Marketing – July, 2013』によるとアメリカでデータドリブンなマーケティング施策に予算の1/5以上を費やしている企業は36%。2011年に比べ227%の伸び率だそうです。日本ではまだそれより大幅に低いとは思いますが、テクノロジーの進歩とともに同様に急速に伸びていくでしょう。