2025年12月1日、いちご地所株式会社が主催する入居テナント間の交流イベント『Meet The Neighbors!』が開催されました。本イベントは昨年7月に続く2回目の開催となり、今回もFICCが企画から体験設計までをご支援しています。
不動産を単なるハードではなく、人びとの生活を支える「サステナブルインフラ」と捉えるいちごグループ。その思想のもと展開されるオフィスビルブランド「Villageシリーズ」には、“村”のように、日常時はもちろん有事の際にも支え合える関係性を育むという構想があります。FICCも2023年より「いちご赤坂Village」に入居し、その思想を体現する取り組みとして本イベントをご支援しています。
「顔見知り」が支え合いを生む。交流を起点にした体験設計
避難訓練やニュースなどを通じて、災害時の行動については、一定の知識を持つ人も多い一方で、実際の現場では予期せぬ状況の中で冷静な判断が求められます。
この「いちご赤坂Village」においても、ビルに滞在している間に被災した場合、同じ建物にいる人同士で連携しながら行動する場面も想定されます。近くにいる人と自然に声を掛け合い、助け合える関係は大きな安心につながります。しかし、日常的に接点のない人同士では、その一歩を踏み出すこと自体に心理的なハードルがあります。
そこで本イベントでは、「まずは顔見知りになること」を起点に、同じビルで働く人々が一歩踏み出し、自然な交流が生まれる体験を設計。さらに今回は、新規テナントと既存参加者が混ざり合いながら関係性を深められるよう、企画段階から入居テナントにもヒアリングなどにご協力をいただき、共創型でイベントを構築しました。共にイベントをつくり上げていくことで、「有事の際に助け合える」コミュニティを目指しました。
会場は新しく1階に入居したCoffee & CraftBeer「Arl Eee」。オリジナルの名札を活用した自己紹介コンテンツや、前回の参加者の声をもとに企画したVEATM GYM(ビートムジム)協力による筋トレクイズ大会、謎解きゲームなどを通じて、限られた時間でも自然に会話と協力が生まれる設計をしました。

交流を「助け合いの実感」へ。防災を組み込んだ体験コンテンツ
本イベントの特徴は、テナント同士の交流だけでなく、その関係性を「いざというときの助け合い」へと接続する点にあります。
そのために設計したのが、防災と謎解きを掛け合わせた体験コンテンツです。参加者はチームで協力しながら、いちご赤坂Villageに眠る「宝」を探すストーリーを進行。随所に散りばめられた謎を解く過程で、瓦礫から足を守るための簡易スリッパの作り方や、ハサミがない状況でのロープの切断方法など、有事に役立つ防災知識を自然と体験として学べる構成としました。
同じ目的に向かって協力し合う体験を通じて、「助け合う関係性」をその場で実感として獲得できるよう設計し、体験を終えた参加者には、その証としてオリジナルステッカーを贈呈しました。

世界観への没入を促すクリエイティブ設計
イベントの体験価値を支えるもう一つの要素が、空間全体の世界観設計です。今回のイベントのキービジュアルはFICCのクリエイティブディレクター 小山 華林が制作。Villageのつながりが建物内から地域へと広がっていく様子や、人の温度・手触り、多様な事業や個性の重なりを多色のイラストで表現しました。
このビジュアルを軸に会場装飾まで一貫して設計することで、参加者が自然とイベントの世界観に入り込み、体験への没入感を高めています。


体験を通じて、ブランドの構想を現実にする
今回のイベントでは、交流・協力・防災という複数の要素を一つの体験として統合することで、「有事の際に助け合えるコミュニティ」というVillageの構想を、参加者が実感できるかたちに落とし込みました。
イベント全体を通して、参加者からは多くのご感想をいただきました。
「防災の仕掛け」が入った体験型の謎解きが、Meet The Neighbors!のテーマにも合っていて、こういった体験が社会に広がっていくと、有事の際にも強い社会になっていくと思います
会った皆さんが有事の際に困っていたら助けたくなると思います
初対面の方とも、自然とそれぞれの役割で臨機応変に一つの目的に向かって協力できました
入居されている方々は本当に素敵な方でした。(ビルの動線上)日常で挨拶や会話をする機会は少ないですが、こうした機会をきっかけに普段の交流がより増えるといいなと改めて感じました
初対面同士や一年越しの再会であっても、一歩踏み込んだコミュニケーションが生まれるような仕掛けを設けたことで、「あらためて一歩踏み出すつながり」を実現することができました。
こうした関係性は、単なる交流にとどまらず、有事の際に自然と助け合える土壌へとつながっていきます。ブランドが掲げる想いや構想を体験として実感することで、人や組織の関係性や行動は少しずつ変化していきます。
FICCはこれからも、ブランドが掲げる想いを起点に、関わる方々一人ひとりが「自分ごと」として感じられる体験を、クライアントの皆さまとともにつくり続けていきます。


