“Village(村)”の構想に込められた想いを体験する、オフラインイベント設計
不動産運用を手がけるいちごグループは、サステナブルインフラ企業として、建物を壊さず、今あるものを活かしながら心を込めて不動産に新しい価値を創造する「心築(しんちく)」を軸として、不動産を単なるハードではなく、人びとの生活を支えるインフラであるという考えのもとに事業活動を行っています。いわゆる都市開発とは異なるアプローチで建物のインフラとしての価値創造を図り、そこに関わる人びとが笑顔になって街全体を元気にする取り組みが「サステナブルインフラ」です。
いちごのオフィスブランド「Villageシリーズ」の第2弾である「いちご赤坂Village」には、FICCも2023年6月より入居しています。Villageシリーズには、名前の意味にもある「村」の構想があり、入居する人々が出社をして働くだけでなく、災害などの緊急時に備えてテナント間を超えたつながりをつくるミッションがあります。
もともとは「いちご赤坂317ビル」の名称で運営されていた、いちご赤坂Village。いちごが、Villageへとビル名を変更するタイミングと併せて、入居者が交流するイベントを実施する計画がありました。そして、ゆくゆくはテナント主体で交流が生まれる仕組みを生み出すことを目的としていましたが、何から着手すれば良いのかわからない課題がありました。
ビルのご担当である、いちご地所 心築運用部の松本様が、FICCオフィスにご挨拶にお越しになった際、総務の峰松がご紹介したオフィスエントランスにある「問い」の仕掛けや、人の想いを大切にするFICCのカルチャーに共感いただいたことがきっかけとなり、いちごとFICCのプロジェクトが始動しました。テナント間をつなぐ「お隣りさんの交流イベント」としていちごが行う『Meet The Neighbors!』のご支援を行うこととなりました。
建物ではなく「人が主役」、いちごのパーパスから目的と課題を再解釈し提案
いちごのVillageシリーズの構想や入居者交流イベントの開催目的から、FICCではいちご赤坂Villageが目指すべきビジョンを再解釈した上で、「建物ではなく人を主役としたサステナブルなインフラ」を目指すいちごのブランドパーパスを捉えたイベントの企画を提案しました。テーマは「いっぽ踏み込んだら、広がるつながり」。いちご赤坂Villageで働く方々にいっぽ踏み込んでもらい交流が続くきっかけをつくること、また、いちごが考えるいちご赤坂Villageの理念を体験してもらうことをイベントの目的としました。
「村人」の一員として巻き込みながらイベントを作り上げること
今回のイベント企画では、いちご赤坂Villageに入居するテナント様にも企画の打ち合わせにご協力いただきました。複数のテナントがそれぞれどんな事業をしているか、イベントにおいて達成したいことなどアイデアを伺って企画に反映しました。FICCだけでなく、「村人同士」でイベントを作り上げることも、コミュニティ形成の一歩となりました。企画においても「人が主役」のいちごのブランドパーパスを体現する体験設計です。
当日のイベントでは、入居テナントの会社や事業紹介から始まり、1階テナントのCYCLEBARでのサイクリングを掛け合わせたクイズ大会や、テナント間シャッフルで分けられたチーム対抗での謎解きゲームなど、いちご赤坂Villageで働く方々の交流を深められる企画を実施しました。その他、8階の美容室 DIFINO様より謎解きゲームの会場とヘッドスパ体験を、地下1階の焼肉 kintan様よりケータリングフードをそれぞれご提供いただきました。また、防災の観点からAED講習の実施も行いました。
出社をして働くオフィスビルに留まらず、入居者の交流が自然と生まれるいちご赤坂Villageの構想を体現したイベントとなりました。
つづく、「お隣さん」としての付き合い
参加者から「楽しかった」「また参加したい」など好評にて終了したテナント間の交流イベント。
その後、いちご赤坂Villageではテナント間で「お隣さん」の意識が芽生え、ビルのエントランスやエレベーターでの挨拶や、他テナントに伺ったり、ランチに行く約束をするなどのテナントを超えた交流も始まっています。
イベント開催以前は、入居している他社がどんなことをしている会社かもわからなかった間柄から、「村人」としてがいっぽ踏み込むきっかけをつくった結果、オフィスビルでのコミュニティ形成につなげることができました。コミュニティは長い時間をかけてつくられるものであり、今後、さらに深める必要があります。
FICCでは、いちご赤坂Villageが目指す未来を実現するため、引き続きご支援していきます。
お客様の声
「いちごがテナント様同士をつなぐコミュニティづくりを目指したイベントMeet The Neighborsはいちごのコンテンツとしてこれまでも何度か開催しておりました。
同じビルという一つ屋根の下で、災害時や緊急時にお隣さんと声を掛け合える関係を構築する、そのためにはカジュアルに話ができる機会を作ることが必要です。いちご赤坂VillageではFICC様と一緒にMeet the Neighborsを作り上げました。事前の打ち合わせを重ねイベントのコンセプトをご理解いただき、たくさんのソリューションを提供いただいたおかげで、かつてない盛り上がりで大成功となりました。
私たちのイベントの目的や主旨を把握いただき、期待を大きく超える内容でイベントをサポートいただいたことはとても勉強になり、感謝しております。FICCの皆様は一人ひとりが考え、個性的でクリエイティビティとアクティビティを持って仕事を遂行いただけることが素晴らしいと思いました。
これまでも沢山のイベントを開催していましたがFICC様のサポートは私たちのコンテンツの幅を大きく広げることとなりました。これからも重要なパートナー様としてご一緒できる機会を増やしていきたいと考えています。」
ー いちご地所株式会社 代表取締役社長 細野 康英様
「防災イベントとしてスタートし、ビルのコミュニティづくりを目指す『Meet The Neighbors!』ですが、今回のいちご赤坂Villageでは、FICC様の謎解きゲームを始めとしたたくさんの企画のおかげで、ご参加いただいた皆さん一人ひとりが積極的にほかの方々とコミュニケーションを取り、皆で楽しみながら、テナント同士の交流を図ることができました。
イベント終了後『蛍の光♪』が流れる中でも、皆さんがなかなか帰ろうとしない様子がとても印象に残っております。
いちご赤坂Villageは、これからも『村民から愛される場所』へと変化していきます。」
ー いちご地所株式会社 心築運用部 松本 佳典様