ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社 / Coleman

ブランドビジョンから製品開発へ。市場や販路、商品ポートフォリオも見据えたコールマン支援事例

「家族、仲間、自然が触れあうことで生まれる心のつながり」を大切にするブランドビジョンに基づいた製品開発を支援

ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社が運営するキャンプ製品ブランド「Coleman(以下、コールマン)」の、キッズバッグ 『ウォーカーミニ』のパターンデザイン、ファミリーテント 『レインカーム2ルーム/3025 DR』のネーミング・ロゴデザインの製品開発を支援しました。

コールマンは1900年に、カンザス州の貸しランプ事業から始まり、今や世界中で愛されるキャンプ用品ブランドです。
FICCでは、そのコールマンのこれまでの歴史やブランドバリューを改めて整理しながら、現代の日本市場にマッチする製品開発を目指しました。

ブランドバリューを整理しながら導き出す
「コールマンらしい」プロダクト開発定義書

ブランドの新製品を生み出すためには、「ブランドが実現したいビジョン」を基に一貫性のある製品開発をしていくことはもちろんですが、競合やトレンドの動向や、主要顧客のニーズやライフスタイルなどの、市場視点の両方が必要です。さらに「ブランドらしい新製品とは何か?機能やデザインはどういう形をしているのか?」など、細部に至るまで「ブランドらしさを実現していくこと」が大切です。
そこでFICCでは、ブランドバリューを整理し、ブランド独自のデザインパターンを生み出すための設計図を構築。ブランドらしさを表現でき、かつ顧客や市場にも受け入れられるデザインスタイルの土台を作成しました。

日本市場や価格帯を考慮した、誰もが手に取りやすいデザインスタイルを生み出す

コールマン ブランドは、これまでの伝統ある様式を好むコア顧客も多く存在しますが、日本市場では価格帯や販路などの影響力が強く、誰でも気軽に手に取りやすい環境が整っていることによって、初心者層やファミリー層が多くを締めています。

最近はタウンユースも可能な、ハイスペックなキッズバッグも増えてきている中、トレンドを追い過ぎず、コールマンらしさを追求し、顧客の方々が手に取りやすいオーソドックスなデザインを目指しました。

デザインコンセプトでは、コールマンのビジョンを基に「子供たちが、自分たちの好奇心を活かして、それぞれの冒険を始めたくなるキッズバッグ」というコンセプトを開発し、4つのデザインパターンを制作しました。

デザイン紹介:左上から『ODEKAKE』コールマンのシンボルであるランタンを持った子供が冒険に出発するというブランドビジョンを体現するパターン / 『MARMOT SUMO』アメリカの国立公園に生息する愛くるしいマーモットが相撲をとっているパターン / 『FEEL KANSAS』カンザス州は草原地帯でもあるため、平坦な自然の世界に触れられるパターン / 『BE A CAMPER』キャンプに行く準備をする子供のワクワク感を刺激するコールマン製品を並べたパターン

ブランドビジョンを販路でのコミュニケーションに活かし、ビジネスに寄与

今回のウォーカーミニのプロダクト開発では、ブランドストーリーやコンセプトをしっかりと新製品に持たせることによって、新商品の展示会でバイヤーとの商談など販路でのコミュニケーションを円滑にするためのツールも作成することができました。
「新製品で実現したいブランドビジョンは何か?」「なぜこのようなデザインになっているのか?」それらを営業担当者がツールを使いながら、コミュニケーションすることができ、その結果、新デザインにリニューアルされたキッズバッグは、展示会でも好評で、ブランドのビジネスに寄与することができました。

商品ポートフォリオとブランドマネジメントを見据えた
新技術のネーミング開発とロゴ開発支援

コールマンで大人気のシリーズ『DARK ROOM TECHNOLOGY』シリーズ。新しいテクノロジーを搭載したシリーズの発売に際し、新テクノロジー『RAIN CALM(レインカーム)』のネーミングとロゴの開発を支援しました。

ネーミング開発では、新テクノロジーのバリュー整理だけでなく、これまでのコールマンテントのシリーズごとのコミュニケーションを整理しながら、コールマン全体での新テクノロジーの立ち位置を明確化。新しいテクノロジーが提供するバリューに相応しいネーミングを開発しました。

このテクノロジーは「キャンプ場でも家のような快適な空間を提供する」という開発ビジョンを基に、特殊なメッシュを重ねた二重構造により「雨音や外部の騒音を遮断することできる」という機能を有しています。

さまざまなネーミング案から、キャンプ場で「雨音など騒音を軽減することで得られるベネフィットは何か?」を考えた際に、本来キャンプなどの自然行楽の醍醐味は、自然を五感で楽しむことにあると立ち返り、「雨音を和らげ、雨音も楽しめるようなポジティブなネーミング」として『RAIN CALM TECHNOLOGY(レインカーム テクノロジー)』と最終的に採決されました。

『レインカーム テクノロジー』のロゴ開発では、これまでのコールマンのテントシリーズのラインを整理し、ブランドのコミュニケーションとしてのシリーズ表記の統一性を考慮しながら、ブランド全体のロゴ表記やスタイルがバラバラにならないように、ブランドマネジメントの観点で立ち位置を整理しながら開発することが必要でした。

また、『レインカーム テクノロジー』の機能として、雨音や雑音を軽減する機能を持っているため、「自然の音を心地の良い音として楽しめる」ようなエッセンスをロゴに込め、製品の持つベネフィットを感じられるようなデザインを採用しました。

テントシリーズの他、『レインカーム テクノロジー』が搭載された、タープなどの他商品へもロゴが活用されています。

CLIENT
ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社 / Coleman
CREDITS
Communication Planning:冨田 一樹
Art Direction:冨田 一樹
RAIN CALM Design:冨田 一樹
KID'S BAG Design:河田 秋奈 / 冨田 一樹
Account / Director:安藤 秀一

撮影協力:小林 慎平
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「ブランドマーケティング」

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FICCは、人の想いの共創を通じて、企業やブランドのビジネスを成功へと導くブランドマーケティングエージェンシーです。
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