ブランドマーケティングのFICCが業界の垣根を超えてパートナーシップを締結する理由

FICCは「あらゆるブランドと人がパーパスによって、未来を創り続けている世界の実現」というビジョンを掲げ、一人ひとりの想いを起点に、ブランドや社会の価値を創造することを目指しています。

2020年、「次世代によりよい世界を」をミッションに気候変動 × テクノロジー事業に取り組むアスエネ株式会社(以下、アスエネ)とパートナーシップを締結いたしました。両社で対話を重ね「共創」という形でブランドや社会への価値を創造します。ブランドマーケティングを専門とするFICCが、なぜ異業界の企業とパートナーシップを締結したのか、具体的な取り組みと合わせてご紹介します。

●アスエネ株式会社
持続的な脱炭素社会をつくるため、ブロックチェーンを活用した再エネ100% ×地産地消が特徴のクリーン電力サービスアスエネを提供している。

なぜ企業は社会課題・環境問題に取り組むべきなのか?

近年、コロナ禍で拡大する所得格差や気候変動による豪雨・森林火災の自然災害等、解決すべき社会課題や環境問題が山積みです。かつて、これらの課題や問題は国や先進国政府主導で解決をするという考え方が一般的でした。しかし、国が深刻化する問題に対処し切れないため、企業なら解決できるだろうと期待が高まっています。

共感の連鎖を呼んだアスエネとの出会い

FICC代表 森とアスエネ代表 西和田氏

2020年秋頃、FICC代表 森はメディア取材やイベント登壇の機会に恵まれました。その一つ、情報誌「経営者通信」を運営するイシン株式会社においては、取材を通じてFICCと共感し合いつつも、同じような想いを持つクライアントやパートナーと繋げていただける関係へも発展しました。そこでご紹介いただいたのがアスエネ代表の西和田 浩平氏でした。その後、対話を重ねていき、FICCとアスエネだからこそ社会的意義のある新しい価値提供が実現できると両者が実感しタッグを組むこととなりました。

FICCが他業界であるアスエネとパートナーシップを締結する理由

ブランドマーケティングエーシェンシーであるFICCが目指すのは、ブランドに関わる全ての人たちが、優劣を競う「競争」ではなく「共創」によってイノベーションを起こし、社会価値と経済価値を持つ新たな市場を創造することです。これまでの良い製品を作れば売れる時代は終わり、ブランドに社会的意義が必要とされる時代において持続的な成長をし続けるためには、生活者だけではなく全てのステークホルダーに対して一貫性のある行動を起こす必要があります。そこで、異なる視点を持ち、社会課題解決に取り組む他業界の企業とFICCがパートナーシップを締結することで、これからの時代を生き抜くために必要なブランド独自の価値創造を目指しています。

社会的意義に基づいたブランド独自の行動を起こす

FICCが大切にしていることは、ブランドが全てのステークホルダーに対して一貫した行動を起こし、社会価値・経済価値の両立に向けた独自の市場を創造することです。ブランドがバリューチェーンの一環として再生エネルギーを使うという選択をしたとしても、その行動が大義に沿ったものでない限り、ブランド独自の価値を形成することができません。そこで、ブランドマーケティングを専門とするFICCがアスエネのような他業界のパートナーとタッグを組み、ブランドの様々な行動に対してブランドマーケティングによる一貫性を提供することで、ブランドと社会の未来に貢献することができると考えています。

価値提供のため気候変動に関する勉強会を行う

2021年2月26日、FICCではアスエネ代表の西和田 浩平氏と江森 靖紘氏を招き、気候変動に関する勉強会を実施し、環境問題の現状やSDGs取り組み事例を学ぶ機会を設定しました。ここでは対話の一部をご紹介いたします。

1. 環境問題を学び専門的な視点から現状を知る

環境問題をはじめとする社会課題の現状について西和田氏から共有いただいた後、対話をしました。

CO2排出量の少ないオーストラリアが対策をしなければいけない理由

森:現在、オーストラリアのCO2排出量は1.1%と世界的に見て少ない数値です。しかし、私が留学をしていた高校生の頃、オーストラリアは真上にあるオゾン層破壊の影響から皮膚ガンのリクスが非常に高く、幼少期からケアをしなければいけなかったり、学校で紫外線対策の授業があるような国でした。全世界が影響を与えているのに、直接的な被害が出ているのは世界中でごく一部の国という状況を目の当たりにし、当時もはや一国単位の問題ではないなと感じたことを覚えています。

西和田:まさに環境先進国である欧米・オーストラリアは、気候変動の問題に呼応して政府・企業だけでなく個々人でも積極的に取り組んでいる印象があります。日本でも徐々に注目されつつありますが、抽象的な表現の報道が多いため、客観的なデータに基づいて現状を把握して議論することが重要だと思います。

日本のグリーンリカバリーが進まない理由

西和田:石炭火力発電所や化石燃料由来の自動車など、短期的な視点で既存の利益が出ているビジネスモデルから脱却できず、EV・蓄電池・再エネなどのクリーンテクノロジー・イノベーションへと大胆にシフトできていない現状があります。一方で、欧米や中国は一度既存モデルの利益を断ち切って、未来への投資に注力しています。時代の流れに合わせてスピード感をもって変化できていないことが、日本の課題だと感じています。

森:国によって「目先の利益を見るのか、長期的な視点で見るのか」そもそも違っていますよね。

西和田:そうですね。テスラ社のように長期的な視点で取り組みを進めた方が、結果的に企業価値は上がるはず。イノベーションのジレンマがあることは理解できますが、目先の利益を追いすぎてしまう考えは、早急に変えるべきだと感じてます。

企業が気候変動に取り組むことで繋がること

西和田:単に気候変動の対策をするというより、環境負荷を減らしながらビジネスチャンスや売上増加に繋げる取り組みが、企業の中でも活発になっています。

森:企業が環境への新しい問いと向き合うことで、イノベーションが起きているということですね。

西和田:そうです。企業や製品の選定軸として、単にコストが安いだけではなく、いかに環境や社会的な課題に配慮しているかどうか、で選ぶ人が増えています。

経団連が「脱炭素を優先」と発表した背景

西和田:経団連も日本政府や米国の動きに注目しています。管政権が「2050年に脱炭素社会を実現する」と掲げたこと、また米国がバイデン大統領になりパリ協定に復帰した流れを考慮して、徐々に脱炭素・カーボンニュートラルを重視し始めています。

森:消費者が価値を感じて選択をする、という消費行動を含めた経済の構造が連携しないと、どこかで動きが止まってしまう。だからこそ、ブランドマーケティング視点では企業だけでなく消費者に対する働きかけが大切だと思っています。

2. 企業事例から具体的な取り組みを学びアイデアを醸成

SDGsに取り組む企業事例について江森氏から共有いただいた後、対話をしました。

事例1. 星のや

森:以前、星のや代表・星野 佳路氏の「勝手にSDGs」に関するインタビュー記事を拝見しました。環境にいいからだけでなく最終的に利益が出るからやるんだと徹底されているなと感じました。CSR(企業の社会的責任)ではなくCSV(共通価値の創造)だと。地域の資源に着目しどうやって活性化するかを考え、宿泊客にとって楽しいコンテンツにしたり、ベネフィットを得られると感じてもらえるように仕掛けていくことで、社会価値と経済価値の両立が叶えられると感じました。結果的に、SDGsの目標を捉えた活動になっているということですね。

江森:そうです。星のやが行っていた「地域の食材や土地の文化をテーマにした仕組みづくり」は、SDGsの取り組みだと社員が気付いたことがきっかけです。対外的に情報発信しないと勿体ないという社内の声から代表に提言して始まったのが、この「勝手にSDGs」です。

事例2. 日本環境設計

森:彼らは目的として「服を作る」と掲げていて、生まれ変わらせる際に「どのような目的で服を作っていくのか」も考えて活動しています。消費者が使ってくれて初めて循環するので、素晴らしい取り組みだと思います。

江森:私も含めてこのような取り組みに賛同しているZ世代は、SDGsや環境問題への意識が非常に高く、ストーリーや目的を持った製品を選ぶ傾向にあると言われています。米国の調査によると、Z世代の62%がサステナブルブランドの商品を選ぶと回答しています。この結果はどの世代よりも高い比率であり、サステナブル商品であれば高額でもお金を使うといった特長もあります。

森:Z世代が社会課題や環境問題に意識が高い理由は何だと思いますか?

江森:小中学生の時から授業で環境問題について習ったり、デジタルネイティブ世代ということもあって簡単に世界の情報を得ることが出来たからだと考えています。さらに、スマホを通して今世界で起きている問題を身近に感じ、目の当たりにしてきた結果だと思っています。

森:社内のZ世代と話をしていると、これからの社会や環境問題を考えた時、上の世代は未来の問題という意識が強く、若い世代ほど今起きている問題なんだと自分ごと化ができているように思います。世代によって、未来を見つめる時間軸が大きく違うと感じました。

西和田:お金やモノがない時代を生き抜いた上の世代は、モノを追い求める欲が強い傾向にあると感じます。一方で、豊かな時代に生まれて多くの物欲が満たされている若い世代は、このままだと地球環境が脅かされ日常生活ができないリスクが高くなっていることから、自分達が住んでいる地球の危機を改善したい、社会のために何かをしたいという欲が強い印象があります。

森:2050年の未来には、何がなくて何を求めて生きているんだろうと想像すると面白いですね。

3. ワークショップで個の視点を持ち寄り探求

最後に、FICCスタッフに対して、クライアントやパートナーへの価値提供となる気付きやアクションの解像度を高めるべく、ワークショップを実施しました。このアクションは、FICCの社内で2020年から育んできた「ONE FICC ー CROSS THINK TO INNOVATE」という文化によるもので、対話をすることにより一人ひとりの視点から社会へと繋がる問いを導き出し、イノベーションを生み出す取り組みです。

後日、社内アンケートではスタッフからこんな声が届きました。

「プラスチック容器の経年変化が美しくなるような、愛着の湧くようなアイディアは友人のプロダクトデザイナーと意見交換会をしてみようと思いました」

「新しいものが求められてきた社会の文脈を、例えば使い込むことがカッコいいという文脈に変換するなど、生活者にとっての価値に変換していくことが大事と感じた。また星のやのように実はソーシャルグッドだったじゃん、みたいに経済との両立、生活者の価値との両立は忘れてはいけない。『意識高い』になってはいけない」

「専門用語が多くて分かりにくかったことも、興味あるトピックについてその人の言葉で発されることで一気に距離が縮まることを体感した。やらなきゃいけないけど、つい後回しにしてしまうことについて、自分ごと化出来るようになると、前のめりで行動に起こしたくなると実感した」

より良い選択肢の一つとして、アスエネ電気を福利厚生に

FICCは社内の福利厚生として、環境に優しくコスト削減につながるアスエネ電気を導入しました。スタッフは特別割引で使用することができます。
導入したスタッフからは、「電気への意識が変わった。CO2排出削減の貢献度合いが、スギの木何本分といった直感で分かりやすい指標になっていて、日々の使用電力チェックが習慣になった」という声もありました。
リモートワークにより使用電力が増加するなかで個人にとって良い選択ができる一つの機会として、また、毎日当たり前に使うからこそ環境について考えるきっかけになればと願っています。

ルーツであるクリエイティブ視点から、ブランディングサポートを

現在、アスエネのロゴ開発やブランディングに関わるサポートを行なっています。また、FICCのクリエイティブ資源を生かし、ブランドマーケティングの視点からアドバイザーとしても関わっています。

ビジョン推進に向けて、大切にしていること

FICCは、今後も、関わるクライアントを「真のブランド」へと導いていけるよう、クライアントのバリューチェーンに関わる様々な企業と、ビジョン共感によるパートナーシップを推進していきます。なぜなら、私たちが大切にしている「社会的意義によるブランドマーケティングのあり方・人の可能性を信じること・存在意義による共創」の全てをFICCが実現してこそ、クライアントの価値になると信じているからです。ブランドと関わる全ての人が社会的意義のある行動を起こすことで、より良い未来へと繋がるのではないでしょうか。

予測できない未来に、いかに社会への価値を創造し続けるか | FICC代表 森 啓子


私たちの生活にパラダイムシフトが起き、未来が予測し辛いこの時代、ブランドや私たちはどのように未来へと向き合うべきでしょうか。

不確実な時代だからこそ、自分たちの存在意義から外れることなく、意志を持って社会に価値を創造し続けることが、最も大切だと思います。

すべてのブランド、すべての人の存在を貴重なものとし、改めて存在意義を見つめ直すこと。そして、存在意義により価値を創造し続けることで、より良い社会、より良い未来が実現される。そう信じています。

FICC 代表取締役 森 啓子

これからの時代に必要なのは、競争ではなく「存在意義の共創」

Photo by Xiaolu Chu / Getty Images, William Bossen, Voice of America / AP, Liam Burnett-Blue

世界中の人々が直面している、新型コロナウイルスの脅威。さまざまな情報が飛び交い、何が正しくて何が正しくないのか、各国においても政治判断は異なり、先の見えない不安を多くの人が抱えていることでしょう。

さらに、相次ぐ自然災害、国と国との対立、SNS上での誹謗中傷など、私たちが生きる現代社会は混乱に溢れ、人々の心に暗い影を落とすニュースが絶えません。

そんな中、「自分にできることはないか」と考えた人々の行動が共感を生み、不安と混乱の渦中にある人々をエンパワーする動きが生まれています。

コロナ禍において事業継続が危ぶまれているローカルビジネスに対する、 “応援消費” という新たな消費行動も、「いま私たちにできること」を起点として、共感により広がりをみせた意義ある社会活動の形です。

今までの常識が常識ではなくなる時代において、いま私たちにできることは何なのか。この問いは、社会全体で未来を創造していかなければならないいまだからこそ、個人だけでなく、企業・ブランドも向き合うべき問いではないでしょうか。

VISION あらゆるブランドと人がパーパスによって、未来の価値を創造し続けている世界の実現

あらゆるブランドと人がパーパスによって、未来の価値を創造し続けている世界の実現 ―― これはFICCのビジョンであり、私たちが目指す世界です。

この世界には、こんなにも多くのブランドや人が存在しているのだから、同じマーケットを刈り取り合う「競争」ではなく、ブランドの想いや一人ひとりの想いを社会に繋げ、それぞれの存在意義(パーパス)の「共創」によって社会価値と経済価値が創造すること。そして、その集合体がマーケットとなる世界を実現することができれば、この世界はより素晴らしいものになるとFICCは信じています。

また、このビジョンは私たちFICCというブランドが社会に存在する意義でもあり、これが実現されたとき、FICCはこの世界に存在する意義がなくなる。それぐらいの強い想いで見つめている世界です。

このビジョンを実現するために、FICCの一人ひとりが日々学びを価値に変え、そして“ONE FICC”という一つの組織として日々対話し、価値を創造し続けるまでへと進化しました。しかし、こうしたビジョンを見据えられるようになるまでの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。

FICCが社会に存在する意義とは。サステナブルな状態を目指して

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マーケティングの知識やフレームワークといった知識資源の創造に力を入れてきたFICCですが、組織内では「なぜやるのか」というWHYがない状態が長く続いていました。

当時、自分はビジネスの執行責任を持つ立場ではありましたが、一番の苦悩は離職率の高さでした。マーケティングのナレッジやノウハウを習得した中間層の社員が転職してしまうのです。

教育して育てても去っていく―― 組織が一向に強くならない状態が続き、いまFICCが掲げているような存在意義による価値創造はおろか、採用で組織のリビルディングを続けながらビジネスを成長させていくという、決してサステナブルとは言えない状態でした。

2016年に取締役に就任してまず行ったのが、「FICCが社会に存在する意義とは?」「人生の貴重な時間をFICCで過ごす社員にとっての喜びとは?」という問いに向き合うこと。自分自身も経営者としてFICCに存在する意義、そして経営者である前に一人の人として大切にしている想いを、経営を共にする役員へ伝え、互いの想いを対話しました。

2017年のキックオフでのスピーチ
2017年のキックオフでのスピーチ

そして役員全員の想いとして、期首の全社キックオフの場で全社員に向けてスピーチ。学生の頃からスピーチやプレゼンは多く経験してきましたが、このときばかりは「こんなにも人生で緊張したことはあっただろうか」というくらい、緊張したのを覚えています。
それは、自分が生きてきた中で心から大切にしている想いを、大切にしている人たちへ届けたい、という強い願いからの緊張だったんだと思います。

私たち「人」とはそもそもどういう存在であるのか、「人」であり続るということはどういうことなのか。そして変化し続ける世界において、価値を創造する人はどういう人であるのか。マーケティングを専門とするFICCだからこそ、これらの問いに真摯に向き合い、価値を創造し続ける重要性を伝えました。

さらに、いまFICCが大切にする「学際的リベラルアーツ」による価値創造の考えとその想いを、社員と共有したい想いとして伝えました。
お互いの存在へ感謝し、多様性を受け入れ、価値創造を実現する ―― このリベラルアーツに基づいた考えを、組織の文化としてだけではなく、ビジネスにおける達成すべき指標として組み込むことで、ビジネスと組織文化の本格的な融合を開始しました。

ビジネスにおける達成すべき指標としてリベラルアーツに基づいた考えを組み込む
ビジネスにおける達成すべき指標としてリベラルアーツに基づいた考えを組み込む

社会に繋がる「問い」を立てることが、予測できない未来の価値創造を可能にする

FICCでは常に「問い」に向き合う組織であることができるよう徹底しています。
なぜなら、変化し続ける不確実な時代において、価値を創造することができる人は、社会的意義を持ち社会に「問い」を立てることができる人だからです。

社員にとっては「答え」を渡されることがないため、大変な場面もあると思います。しかし、FICCが目指しているのはトップダウンや型にはめた組織ではありません。そうしたやり方では「経営者の想像を超える価値が創造されることはない」と考えているからです。

ただし、突然「問い」に向き合おうと言っても、できることではありません。それはFICCも同様でした。その理由は、日本の教育や社会の在り方が問いに向き合うことを求めてこなかったからです。

日本の教育は、暗記することが学ぶこと、問いに対して正しい回答は一つであることを前提とした教育であり、一人ひとりの存在意義が貴重であるということを前提としていないため、答えのない「問い」に向き合う機会が圧倒的に少ないのです。

自分の人生を豊かにしてくれた海外のリベラルアーツの学びは、人の数だけ答えがあることを前提に「問い」に向き合うことを大切にしています。「問い」に向き合うプロセスを通じて、一人ひとりが自身のユニークな視点や想いに出会い、そして自ら「問い」を立てるまで成長し、そして、最終的には「社会に繋がる問い」を立て、新たな価値を創造できる人になることを目標としています。

では日本の教育がそうなっていないから、日本の企業はそうなれないのか ―― 私は違うと信じています。むしろ、そうであってはならないと思っています。

多くの人は、人生において社会に出てからの方が長い時間を過ごします。企業こそ「問い」に向き合い「社会に対して問い」を立てる人を育み、価値を創造し続けることができる組織を目指すべきなのです。

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FICCが大切にする「リベラルアーツ」、その起源は古代ギリシャ・ローマで奴隷として囚われた人たちが市民として解放されるときに、人として生きていくうえで必要な学びとして生まれた「自由七科」が始まりです。

日本の現代社会において奴隷制度はないものの、多くの社会課題は、固定観念や既成概念への囚われによるものです。そういった既成概念から解放され、思考を自由にし、一人ひとりの想いや視点のフィルターを通して、さまざまな学問やメタファーとなるものに視点を飛ばしながら、学際的な思考の旅に出ること。そして社会に対して「問い」を創造すること。

それは昨今求められている「イノベーション」への思考にも通じます。イノベーションとは新しい技術や目新しいものを生み出すことではありません。私たちの中にある固定観念や社会の既成概念を解放し、新しい考え方により、社会をより良い姿へ導くことこそがイノベーションです。まさに「人を自由にする」リベラルアーツの哲学です。

イノベーションの本質への「問い」に出会うためには、純粋な探究心に身を任せた思考の旅が必要であり、それこそが一人ひとりの存在意義によるイノベーション、価値創造へと繋がるのです。

そして“対話”による多様性の交わりと学際的なプロセスを通じて、他者の視点を自身に内在させ、視点を増やし視座を高めることで、イノベーションに繋がる価値を創造することができると信じています。

2020年から掲げる組織テーマ「ONE FICC ー CROSS THINK TO INNOVATE」
2020年から掲げる組織テーマ「ONE FICC ー CROSS THINK TO INNOVATE」では、一人ひとりの想い(Spark Joy) × 社会課題・トレンドによる、気付きやイノベーションに繋がるフレームブレーキングの発信、イノベーションに繋がる対話を行い、ナレッジの資源化とパーパスを推進するビジネスイノベーションが組織から主体的に創造される状態を目指しています。

これらの考えの下、FICCでは、社員一人ひとりが自身のユニークな視点や想いに出会い、そして自ら「問い」を立て、「社会に繋がる問い」を共創し、全社で新たな価値を創造する取り組みをはじめました。

2020年から「ONE FICC ー CROSS THINK TO INNOVATE」という組織テーマを掲げ、毎月全社で「問い」に向き合う会を設けています。その会に向けて、一人ひとりが問いに向き合い、気付きや視点を持ち寄り、対話を通じて価値創造の種を見出す。そして事業部、チーム、プロジェクトという組織のさまざまな共同体において価値創造に繋げていくというサイクルを実現しています。

「一人ひとりの想い」というアンコントローラブルなものをいかにビジネスに融合させるのか

FICCが目指す、一人ひとりの存在意義を価値に変え、未来に繋げるという経営のあり方は、決して簡単なことではなく、むしろ非常に難易度の高い経営のあり方です。

予測できる未来に対して、コントロールできるもののみを前提に経営を考えることの方が効率的でしょう。しかし、それは自分がやるべき使命ではないと思っています。

なぜなら、一人ひとりの想いや存在意義という極めて有機的でコントロールが難しい世界と、経営・マーケティングという論理的で方法論が確立された世界を融合した経営を実現する ―― それが「リベラルアーツ」を信じる自分の人生における使命であり、経営者としての使命であると信じているからです。

関わる一人ひとりの想いを貴重なものとし、かつ効率的に価値を共創する。そんな存在意義による「イノベーションプロセス」を生み出せないか、という問いを持ち続け、2017年頃から社内の取り組みを通じて、可能性を模索してきました。

パーパスと学際的リベラルアーツによるイノベーションプロセス
パーパスと学際的リベラルアーツによるイノベーションプロセス。詳細はこちらにてご覧いただけます。

そして、2020年よりFICCとして正式に「パーパスと学際的リベラルアーツによるイノベーションプロセス」を体系化し、組織に導入するに至りました。

社員一人ひとりの想いと学びを社会に繋げ、それぞれの存在意義の共創によりイノベーションを起こし、未来に繋がる価値を創造し続ける。私たちFICCは、そんな日本におけるロールモデルとなる企業になれるよう、強い意志を持ちアクションを続けていきたいと想っています。

2020年からのFICCの経営バリューチェーン
2020年からのFICCの経営バリューチェーン

さらに、2020年からはFICCの経営のバリューチェーンにも、一人ひとりの存在意義からバリューを創造するこのイノベーションプロセスを正式に組み込みました。FICCのバリュー創造を通じてビジョンが推進され、FICCの想いに共感いただく第三者の方々と共に共感資源を創造し、共に存在意義によるマーケットを創造していくこと。
FICCが掲げる大義が大義で終わることなく、ブランドと一人ひとりの存在意義により価値を創造し成長し続ける企業を目指していきます。

「一人ひとりがユニークである」という理解だけでは、共創による価値創造は生まれない

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FICCでは生活者への広告プロモーションにおいても、ブランドと人の存在意義による価値創造のビジョンを見据えています。広告は「邪魔なもの」といったネガティブなイメージを生活者に抱かせてしまっている側面がありますが、FICCはそんな広告のあり方を変えていきたいと考えています。

FICCが目指しているのは、ブランドの存在意義が、生活者のベネフィットとなり、ブランドが選ばれる ―― そんな広告プロモーションです。

また、FICCの「パーパスと学際的リベラルアーツによるイノベーションプロセス」の取り組みに共感いただいた方々から、広告プロモーションだけでなく、組織のコンサルテーションや、イノベーション支援のコンサルテーションのお話をいただくことが増えてきました。

実際にお話を伺ってみると、どこの組織も直面している課題感というのは、「学びや価値創造に対して、組織が受け身になっている」「新しい世代の新しい価値観を受けて、組織内での世代間ギャップが存在し、共創がし辛い」など、いずれも過去にFICCも直面し、そして乗り越えてきた課題でした。

さらに昨今は「多様性」という言葉が各所で叫ばれるようになりました。しかし、多様性を「一人ひとりがユニークである」という理解で留まってしまうと、ユニークでない状態をユニークな状態にする、すなわち女性の活躍推進、高齢者雇用などの制度や仕組みの話に留まってしまい、共創による価値創造は生まれません。

価値創造のためには、「一人ひとりがユニークであることが貴重なことである」という理解にまでストレッチさせることが重要です。

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組織によって抱える課題は違えど、どの組織であっても私たちが「人」であることは変わりません。その「人」を見つめ、私たち一人ひとりの存在意義こそが貴重であるということを起点にして思考すること。そうすることで、共に何を創造するのかという思考に至ることができ、理想的な状態へと辿り着くことができるのです。

そして組織の真の自走とは、共に見るビジョンが存在し、そして組織に所属する一人ひとりの想いが動機となり、ビジョンの実現に向けて、自らの想いを起点に一人ひとりが主体的にアクションを行うことにより実現されます。

おわりに:「互いの存在への感謝」が未来の価値を創造する

「純粋理性批判」のコペルニクス的転回
認識は、すでに存在している外界を主観がいかに受け入れるかではない。認識の対象である世界は、空間・時間および範疇という感性・悟性の先天的形式にのっとって主観が構成したものである。

リベラルアーツを想う時、そしてFICCが信じるビジョンを想う時、哲学者カントの言葉と情景が想い浮かびます。

そして思うのです、一人ひとりの想いや見ている世界は、自分では予測できないような世界であり、それらが人の数だけ存在しているということは、どれだけ素晴らしいことかと。

いま私たちに求められているのは、リベラルアーツの本質である「互いの存在への感謝」、そして大切な想いから社会への「問い」を立て、新たな価値を創造すること。ブランドも、私たち一人ひとりも、互いの存在を貴重なものとして、未来につながる価値を創造することではないでしょうかーー。


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全社リモートワークに切り替え中のFICCが行っているコミュニケーションとは

新型コロナウイルス感染対策のために、新しい働き方として始まったリモートワーク。
FICCでは2020年3月からスタートし、年末まで継続することが決定しています。

通勤電車の煩わしさもなく、空いた時間を学びや趣味に使えることからメリットが多いと感じる人もいる一方で、限られた人としかコミュニケーションが取れないのではないかという課題がありました。
FICCが大切にしている新しい価値を生み出すプロセスには、メンバー間の対話やアイデア出しは必須の時間。離れた場所で、どこまで連携が取れるのか?会社としてはやってみないと分からないというのが正直なところでした。

いざリモートワークを始めてみると、課題はいい意味で裏切られる結果となりました。
そこで、チームワークや良い関係を築くためにどんなコミュニケーションが効果的だったのか?FICCが実際に行った3つをご紹介します。

1. ありがとうの見える化で気付いた、人としての大切なコミュニケーション

直接ビジネスに影響はしなくても、誰かの行動に素敵だと感じた経験はありませんか?
「さりげなくフォローしてくれた」「自分の悩みを聞いてくれてた」など、当人同士にしか分からないことが隠れてしまうのは、とてももったいないと思います。
そこで、Uniposを使った“AMEZING制度”を始めました。

導入から2ヶ月が経過し、少しずつ浸透してきました。一番の変化としては、「あの人、こんなことをしていたんだ」と目が行き届くようになり、これまでにない理解や発見に繋がりました。感謝の言葉だけでなく、人となりがイメージできるエピソードが添えられていて、部署が違って全く接点がなくてもその人のことを知ることができています。
ありがとうは、シンプルに言われて嬉しい言葉。誰かがボールを投げると、スタンプでボールを返す。それを見た誰かが反応するなど、本来の人として大切なコミュニケーションが、オンライン上で生まれていると実感しています。

2. 場所にとらわれないフラットな交流が生まれた、オンライン社内イベント

リモートワーク慣れしてきた頃に起きたのが、自粛疲れでした。
Zoom飲み会では楽しく過ごすものの、物足りなさや生活の変化にストレスを感じ始めていたように思えます。
そんな中、2つの社内イベントが企画されました。

夏恒例の野外フェスが次々と開催中止になり、大好きな音楽の場をオンラインで再現して、みんなを元気にしたいと企画された“FICCフェス”。
Zoom飲み会で出たアイデアから企画され、ゲスト社員の興味や関心事をテーマにした隔週木曜日配信のラジオ番組“J-FICC WKWKRadio”。

好きな時に好きなタイミングで参加できる自由度の高さはオンラインならでは。リラックスできる自宅環境で、時間を気にすることもなく、美味しいご飯やお酒と一緒に、それぞれの時間を楽しむ姿が見られました。
また、拠点である東京と京都間の移動距離を考えると、全員オンラインだからこそ、全員フラットな状態で参加できるというメリットは、これまでにない新発見でした。

「めちゃくちゃ楽しかった」「落ち込んでいましたが、癒されました」などの声もあり、物理的に離れているからこそ、同じ時間を共有することで心の距離が縮まり、一体感が生まれました。

3. 使い慣れたslackにおける新しい気付きや変化

もともと日常のコミュニケーションは、slackを利用していました。
テキストコミュニケーションは顔が見えない分、伝え方・受け取り方によっては誤解が生じることがあります。対面に比べて感情のニュアンスが伝わりにくく、メンバー間が連携していけるのか?フォローしあえるのか?といった課題点もありました。
しかし、場所が離れたからこそ、使い慣れたslackにも新しい気付きや変化がみられました。

一つ目は、心理的安全性への配慮がとても重要ということ。
東京オフィスでは、以前からテキストコミュニケーションをメインとし、チーム毎にアイデアや提案書を共有する習慣から、誰でも発信しやすい空気感がありました。Google Driveを活用してフィードバックやアップデートの過程も全て見える化していたため、slackがメインのコミュニケーション手段となっても習慣を変えるというストレスはほとんどありませんでした。

二つ目は、チームを超えた情報共有が活性化したこと。
東京・京都といった拠点の壁がなくなり、これまでチームごとに行っていた情報共有が、全体に向けて発信されるようになりました。#SGDs #コロナなどのチャンネルが追加され、それぞれの興味起点で最新の情報交換が活性化しています。

最後に

リモートワークによって、これまで当たり前だった対面でのコミュニケーションが遮断されました。
一方で、オンラインのみという制限を受けたことで、これまで以上にコミュニケーションの大切さに気付きました。コミュニケーションは減るどころか、画面越しにつながりの感覚を育て、FICCが大切にしている社員それぞれの興味関心を軸としたアクションが活性化し始めました。
この化学反応は、私達がブランドと消費者のコミュニケーションについて日々考えているからかもしれません。
見えない相手を想像し、気遣い、思いやりの心を持つことで、物理的に距離が離れたとしても心の距離は近付きました。対面時とは違ったいい距離感が、オンラインで生まれています。 

次に取り組む働き方のテーマは、オフィスの在り方についてです。どこでも働けるようになった今、オフィスの存在意義を考えていくことになりそうです。

クライアントやパートナー企業と一緒に、社会にも変化を

コロナ禍において社員とその家族を守ることは社会を守ることと捉え、始まったリモートワーク。
FICCは、freee株式会社が立ち上げた社会全体でリモートワークを推進するための活動“#取引先にもリモートワークを”アクションに賛同し、クライアントやパートナー企業と一緒に未来の働き方に向けてアップデートしていきます。

「2020年からは行動の10年」すべての企業はSDGsを軸としたパーパス・プロフィットマーケティングが求められる

※ スライド内の画像は国連が公開している動画より引用

2020年1月、ブランドマーケティングを専門とするFICC 代表取締役 森 啓子より、全社に向けた新年のスピーチが行われました。

2020年を迎え、国連が発表しているSDGs(持続可能な開発目標)の達成期日である2030年まで残り10年となりました。「Decade of Action(行動の10年)」のスタートとともに、日本企業がいかにビジネスによって社会価値を創出するか、世界からも注目を集めています。

今回、森による年頭スピーチより、あらためて日本におけるSDGsの現状からパーパス(社会価値)とプロフィット(経済価値)を創出したイノベーション事例の紹介、そして企業がパーパスとプロフィットの両軸で本質的な戦略やアクションを開始していくことが重要である理由について紹介いたします。

日本のブランドに求められるのはパーパスとプロフィットの両立

日本が世界から注目を集める2020年。
私たちは地球規模の問題を解決していかなければならない

森啓子: 2020年は年始からカルロス・ゴーン氏のレバノン逃亡、トランプ政権によるイラン情勢の激化と、世間を賑わすニュースが飛び交いました。そんな2020年は、日本が世界から注目される一年でもあります。

東京オリンピックの開催はもちろん、2020年4月には京都で「国連犯罪防止刑事司法会議」という、国連最大規模の国際会議が50年ぶりに日本で開催。また12月には「国際栄養サミット」が東京で開催されるなど、多くの国際的なイベントが日本で開催されます。

一方で、昨年末に開催されたCOP25にて「脱石炭」を示せなかった日本は化石賞という不名誉な賞を受賞しました。いまや二酸化炭素排出は国境を超えたグローバルな問題で、今後日本がどのような地球温暖化対策を提示するのか、という点でも注目されています。

そして、国連は地球上の共通目標としてSDGsを掲げており、2030年を達成期日として、2020年からの10年間を “Decade of Action”(行動の10年間)として全世界に呼びかけています。
二酸化炭素問題含め、平和問題、栄養の問題といった課題を地球規模で本格的に解決していかなければならない時代に突入しているのです。

企業はCSRだけでなく、サスティナブルにビジネスを大きくしていく「攻めの姿勢」が重要

森啓子: SDGsとは、貧困・飢餓・教育・ジェンダー平等・環境問題などといった、地球上に存在する多くの課題を放置することなく、地球上に生きる、一人ひとり、全ての企業、全ての国が責任を持つべきゴールとして設定されています。
そして17のゴールと169の具体的なゴールが設定されているのですが、いまだに多くのゴールにおいて、2030年までに達成できるペースをはるかに下回っている状況だと報告されています。

SDGsのランキングが2019年時点で162か国中15位である日本においても、いまだ達成できていないチャレンジが多く残っています。例えば「ジェンダー平等」。121位と後進国並みの順位となっているんです。

数字で見てみると、企業の管理職における女性比率は世界平均が27%に対して、 日本は12%。企業の役員における女性比率も世界平均が23%に対して日本は3.4%ですし、政治における女性比率も世界平均24%に対して日本は10%しかなく、どれも世界平均を半分以上も下回っているというのが現状で、ドラスティックな成長が求められている分野の1つです。

またSDGsのゴールの1つである「つくる責任・つかう責任」も日本では大きなチャレンジ領域となっています。特にフードロス(食品ロス)は非常に深刻な課題で、年間643万トンの食品が日本では廃棄されています。これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量の1.7倍にあたると言われているんですね。

日本のフードロスには様々な原因があるのですが、日本では流通のルールに「3分の1ルール」というのがあり、これがフードロスに大きく影響しています。
3分の1ルールとは、製造日から「賞味期限」までの合計日数の3分の1を経過した日程までを「納品可能期限」、3分の2を経過した日程までを「販売期限」と設定されており、これらの期限を過ぎた食品は廃棄され、また各家庭においては「賞味期限」を過ぎた食品が捨てられていっています。
少しずつイノベーションが起こっているものの、流通の仕組みや商習慣など、まだまだ課題が山積みの状態です。

そしてSDGsには「守り(リスク削減)」「攻め(イノベーション)」「土台(経営戦略・ブランド戦略)」と3つの考え方があり、どれも重要です。
特に負の要素をなくしていこうという守りの姿勢だけでなく、社会的意義を持って、サスティナブルにビジネスを大きくしていこうという攻めの姿勢。クリステンセンが唱える「無消費」、すなわちまだ開拓されていない市場に対して、SDGsを軸としたイノベーションを起こしていくことが大切です。

また戦略自体に社会的意義を組み込んでいるか、という土台も重要なわけですが、こうした攻めの姿勢、土台づくりまでできている日本の企業はまだ多くはないと言われており、CSR的な活動に留まっている企業も多いのが現状です。

これからは「ビジネスを通じて社会貢献をしている」ブランドを選択する時代

森啓子: このように、インフラが整って世界的にも豊かと言われている日本であっても、いまだSDGsで解決できていない課題がたくさんある状況です。

そして、マーケティングをやっていく中で意識しなければいけないのが、「Z世代」の存在です。Z世代は、2020年に10〜25歳の世代、すなわち10年後の2030年には20〜35歳になる世代です。
彼らは、ただ社会貢献しているかどうかでブランドに共感をするのではなく、 “ビジネスを通じて” 社会貢献をしているかどうかでブランドを選ぶと言われています。

これまではパーパスがなくとも、消費者に選ばれるマーケティングが可能であったかもしれません。しかし、これからはメインの消費者となるZ世代の存在や世界的な動向、そしてSDGsの「行動の10年」として、企業やブランドがCSRに留まってはならないのです。

つまり、これからは未来のため、そして企業、ブランドが存続し成長し続けるためにもパーパスとプロフィットの真の両立が必須なのです。

『社会的意義を持つブランド』を増やし、そのブランドの成功を通じて社会に貢献する

森啓子: FICCも、2020年からの10年は「アクションの10年」です。そして、これからの10年を見据え、FICCに求められるのはパーパス・プロフィットマーケティングの啓蒙と、パーパスとプロフィットの両立をクライアントと実現していくこと。
そのためFICCのパーパスは “『社会的意義を持つブランド』を増やし、そのブランドの成功を通じて社会に貢献する” と定めています。

しかし、パーパスとプロフィットの両立はもちろん容易なことではありません。多くの企業が「守り」の姿勢に留まっているのも、そこに理由があります。
パーパスとプロフィットを両立するためには、イノベーションを起こす「攻め」の姿勢、そして社会的意義を戦略に組み込む「土台」が重要であるため、クライアントがパーパス・プロフィットマーケティングの推進のために、抱えている課題やハードルを、クライアントと同じ視点に立って共に考え、理解し、語り合える本質的なクライアントリレーションが大切なのです。

あらためて、これからの10年はFICCにおいても「アクション」がキーワードです。そしてFICCは一人ひとりの思い、学びがブランドと共に、パーパスとプロフィットの創造につながる会社を目指していきます。

そのためにも、社会価値、経済価値の創出についての学びを多様性から実現し、学際的リベラルアーツにより価値創造を行う組織として、FICC自体がSDGsのロールモデルとなる会社を目指して、共にアクションを起こしていきましょう。

おわりに:SDGsのロールモデルとなる企業を目指して

今回、森からの年頭スピーチの後、全社員にてスピーチを受けてどう思ったのか、今後どういったアクションをしていきたいかといった意見交換を行うワークショップを開催しました。
実際にワークショップで出た社員の意見を、一部ご紹介いたします。

無消費へのイノベーションについては、今まで以上に視野、視点をシフトさせていく必要がある。無消費の制約を捉えるためにも、しっかりと概念や本質を理解したアクションを導き出すのは、面白いチャレンジだと思う。

キャリア・業界・社会に対して一社員としてのアクションは、やはり大義に基づくマーケティングを世間に浸透させること。その中で私はデータドリブンでデータに基づく公平なジャッジができるデータの取得、分析ができるよう努めていきたい。

広告業の従事者として、特に企業やブランドの “つくる責任・つかう責任” への理解を深め、クライアントへ有用な提案が行えるよう準備していきたい。

森からもあった通り、SDGsのロールモデルとなる企業を目指しているFICC。現在企業の管理職における女性比率は世界平均が27%に対して日本は12%であると上述いたしましたが、FICCは現在世界平均と同じ27%の比率となっています。

そして、FICCがさらに目指していくのは、女性や男性などの枠ではなく、学際的リベラルアーツを企業文化の中心とし、「人」としてのサスティナブルな学びと価値創造の環境を実現すること。その結果、サスティナブルな企業成長が実現されるということを、FICCが体現し証明し続けます。

FICCが考える学際的リベラルアーツについて詳しく読む

【第1回】 働く上で自分の「興味」とどう向き合うべきか。リベラルアーツの視点から考える
【第2回】 「ありがとう」を生み出すには相手への理解が重要。人生を豊かにする学びとは
【第3回】 知識ではなく、人に提供する知恵こそが「価値ある学び」である
【第4回】 変化の激しい現代において「働く」ことを通じて、いかに人生を豊かにするのか

【第4回】変化の激しい現代において「働く」ことを通じて、いかに人生を豊かにするのか

学びを再考するための7つのアイデア

“理想の学び” として知られ、世界で活躍するリーダーの多くが経験している「リベラルアーツ」。FICCでは価値創造を軸とする上で、リベラルアーツの考え方を重要視しています。

では、一体リベラルアーツとは一体どういった学びなのか── 本連載では第4回にわたり、FICCの実際の取組みや考え方を交え、リベラルアーツの考え方を理解し、「学び」について再考するための7つのアイデアをご紹介してきました。

最終章を迎える今回は、学ぶ喜びを働く環境で経験することとは何を意味するのか、人生の多くの時間を費やす “働く” ことを通じて、人生をより豊かなものにするにはどうすればよいのか、そのヒントとなるアイデアをご紹介いたします。

これまでの記事:
【第1回】働く上で自分の「興味」とどう向き合うべきか。リベラルアーツの視点から考える
【第2回】「ありがとう」を生み出すには相手への理解が重要。人生を豊かにする学びとは
【第3回】知識ではなく、人に提供する知恵こそが「価値ある学び」である

学びの喜びを経験することで、働き方は変わる

第1回から第3回にわたり、学校教育だけにとどまらず、働く環境において “価値ある学び” とは何か、ということをご紹介してきました。しかし、仕事のためだけに学びが必要なのではありません。

人生の多くの時間を占める「働く」ということを通じて、人生をより豊かなものにするためにこそ、”価値ある学び” が重要なのです。では、それは一体どういうことなのか、見ていきましょう。

6. 学び続けることで「未来」へ繋がる

学び続ける情熱は、腹落ちする喜びから生まれる

リベラルアーツの学びには、終りがありません。そのため、継続的な「無知の知」を経験し、有限な時間の中で学び続けることが大切です。しかし、そもそも学ぶ意欲、情熱がなければ、学び続けることは容易ではないでしょう。

では、学び続ける情熱はどこから生まれるのでしょうか。それは学びによる喜びを “腹落ち” して経験することで生まれます。
自らの興味を掛け合わせたり、未来の自分が興味を持っているかもしれないという可能性を持ち、学びが自らの成長につながるということを実感したとき、学びから腹落ちする喜びを得ることができるのです。

過去に身につけたことが未来では通用しない

哲学者のエリック・ホッファーは「激動の時代に未来を引き継ぐのは、学び続ける人たちだ」と述べています。この言葉は、これまでの常識が通じない、昨今の変化が激しい現代において、特に実感する言葉ではないでしょうか。

自分が過去に見につけたことが未来では通用しない── そう考えたとき、私たちは学校教育だけでなく、常に学び続けることが大切であることを気付かされます。そのためにも、腹落ちする喜びを経験し、学び続ける情熱を持って、未来へと繋がる学びを継続すべきなのです。

一人ひとりが学び続ける情熱を持ち続けるために

FICCは行動指針として「FIND A BETTER WAY ─まだ見ぬ未来の価値のために─」という言葉を掲げています。そしてこの行動指針を企業文化として浸透するよう、また個々の興味を掛け合わせることで生まれる価値を体験し、学びの喜びを経験する機会として、全社向けのあるワークショップを過去に開催しました。

ワークショップでは「2020年東京オリンピック後の日本のデジタルマーケティングはどうなっているか?」というテーマのもと、共通点を持つメンバー同士で形成されたチームごとにプレゼン。優秀チームには、ワークショップから生まれた種をさらに追求し誰かの価値にするための奨学金制度を設けました。結果的に優秀チームは社内外を巻き込んだ、リベラルアーツの学びの本質を体験できるイベントを開催するなど、ワークショップだけに終わらない、予想を超える結果となりました。

ワークショップを担当したメンバーはこう語ります。
「ガチガチに決めてしまうとタスクになってしまいますが、枠すら自ら設計するようワークショップを企画しました。その結果、業務・業務外の垣根を越えて、メンバーが自ら自走するワークショップとなり、それぞれが “楽しい” という純粋な気持ちからやる気になってくれたなと感じています」

メンバー自らが自走し、ワークショップだけに留まらない形でアウトプットができたのは、きっとメンバーそれぞれが学びによる腹落ちする喜びを感じられたからでしょう。そして、これからもFICCは、この “腹落ちする喜び” を感じられる機会をつくり、学び続ける情熱をメンバー一人ひとりが持ち続け、まだ見ぬ未来の価値を生み出しつづけられる環境を目指しているのです。

7. 学ぶことで「主体性」を持って働くことができる

学びの喜びは、「働くこと」を自分ごと化させる

森が「 “学び” を分野の枠だけで捉えるのではなく、自由に融合させ新しい発見や価値を見出していくことがリベラルアーツの本質である」と語るように、 “学び” は仕事の現場においても重要です。そしてビジネスとして価値を創造するためには、 “学び” は必要不可欠であると言えるでしょう。

そのため、仕事において自らの興味を掛け合わせ、価値を生み出す喜びを経験したとき、ただ与えられたタスクをこなすのではなく、働くということがより主体的に、自分ごと化して考えられるようになります。

主体性を持って働くことで、人生はより豊かになる

「人を自由にする学問」であるリベラルアーツですが、これは “働く” ということにも当てはめられます。つまり、受け身の姿勢ではなく、主体的にすべてを自分ごと化して働くことにより、人は自由に働くことができるのではないでしょうか。

もちろん社会は理不尽なことが多く存在することでしょう。しかし、理不尽なことをただ他責するのではなく、そういった環境において自分はどう行動を起こすのかが重要です。

そして自分の人生の責任をしっかりと持ち、多様性を受け入れ、未来へと繋ぐ学びを継続することで、人生の多くの時間を費やす “働く” ことを通じて、人生をより豊かなものにすることができるのだと考えます。

サスティナブルな学びと社会の成長をもたらす「企業のあり方」とは

昨今、働き方の多様化が叫ばれています。しかし、ライフワークバランスやリモートワークなど、 “働き方” について時間や空間だけの視点で話されているようにも思います。

しかし、FICCでは “働き方” についてそのような機能的な側面やレイヤーではなく、より上位視点である “パーパス” の視点を持った “働き方” が語られる社会になれば、人口が減少し続ける日本においても、サスティナブルな、持続的発展が可能な学びと社会の成長がもたらされるはずだと考えています。

そしてサスティナブルな “本質的な学び” により、サスティナブルな企業成長が実現されるということを、FICCが体現し証明することで、良い働き方や良い企業の定義が変わり、日本社会の成長に貢献できればとFICCは考えています。

FICC会社紹介資料より

こちらは、FICCの企業ミッションです。今回、「ただ与えられた仕事をするだけでなく、興味をかけ合わせた学びを通じて、誰かの価値になる仕事を自ら生み出せる人になって欲しい」というFICCの考えを軸に、FICCが考える学びのアイデアと実際の取り組みについてご紹介いたしました。
人生において多くの時間を費やす「働く」環境において “学び” がいかに重要であるか、そして「良い働き方」や「良い企業のあり方」を再考させられるFICCの取り組みは、ゴールが見えない時代を生き抜く1つのヒントになることでしょう。

学びを再考するための7つのアイデア 全4回

【第1回】働く上で自分の「興味」とどう向き合うべきか。リベラルアーツの視点から考える
【第2回】「ありがとう」を生み出すには相手への理解が重要。人生を豊かにする学びとは
【第3回】知識ではなく、人に提供する知恵こそが「価値ある学び」である
【第4回】変化の激しい現代において「働く」ことを通じて、いかに人生を豊かにするのか

現在、FICCではプロデューサー・ディレクター・コーポレートスタッフの募集を行っています。FICCで、学びを新たな価値へと繋げる体験をしませんか。学びに対して熱い情熱をお持ちの方からの応募をお待ちしております。
各募集の詳細については、弊社のWantedlyページをご確認ください。

【第3回】知識ではなく、人に提供する知恵こそが「価値ある学び」である

学びを再考するための7つのアイデア

人生の中で大きな時間を占める「働く」という行為の中で、人はどのように成長していくべきなのでしょうか。学校教育を終えて社会に出ると、”学ぶ” ということ自体を深く考える機会がない方もいるかもしれません。しかし、あらためて “学び” を再考することで、働く環境においていかに “学び” という視点が大事であるかが見えてきます。

“理想の学び” として知られ、世界で活躍するリーダーの多くが経験している「リベラルアーツ」。FICCでは価値創造を軸とする上で、リベラルアーツの考え方を重要視しています。

では、一体リベラルアーツとは一体どういった学びなのでしょうか。第4回にわたり、FICCの実際の取組みや考え方を交え、リベラルアーツの考え方を理解し、「学び」について再考するための7つのアイデアをご紹介する本連載。第3回となる今回は「知恵のアウトプット」というテーマでご紹介いたします。

前回の記事:
【第1回】働く上で自分の「興味」とどう向き合うべきか。リベラルアーツの視点から考える
【第2回】「ありがとう」を生み出すには相手への理解が重要。人生を豊かにする学びとは

有限な時間の中、学びを加速させるのはアウトプットの過程で経験する「無知の知」

第1回、第2回では、そもそもの「リベラルアーツとは?」というお話から、学び続けることでまだ見ぬ「ありがとう」を生み出すというお話をご紹介してきました。

しかし、自己の可能性を広げることだけが “価値ある学び” ではありません。関わる相手の可能性をも広げるのが価値ある学びであり、人に知恵を提供する過程での「無知の知」が新たな学びを加速させます。それはどういうことなのか、見ていきましょう。

4. 「再現性」のある学びこそ価値がある

人に提供して初めて「知恵」になる

第1回の記事にて、“学び” を分野の枠だけで捉えるのではなく、自由に融合させ、新しい発見や価値を見出していくことがリベラルアーツの本質であるとご紹介いたしましたが、はたして “価値ある学び” とは一体なんでしょうか。新しい知識を得ることや、新しい発見をすることだけが価値ある学びなのでしょうか。

価値ある学びとは、学びを自分の中に留めておくのではなく、人に提供する ”知恵” へと転換させることです。そして知恵とは、得られた知識や発見そのものを他人へ渡すのではなく、相手の視点に立ち、相手の行動に影響を与える、再現性のある形で渡すこと。つまり、「ありがとう」と感謝される価値を創造してはじめて、価値ある学びとなるのです。

知恵の交換があるからこそ、新たな価値創造が可能になる

リベラルアーツの考えをもとに多様性を受け入れられる組織では、お互いを尊重しあい、お互いの興味に興味を持てる風土が形成されるため、それぞれが興味の交換だけでなく、知恵の交換も可能になります。

そして何か新しい情報や発見と出会ったときに、「この発見はあの人のためになるかもしれない」といったアンテナに引っかかり、自らの興味と掛け合わせてアウトプットすることにより、受け手は自分ひとりでは知り得なかった新しい視点を持つことが可能になります。

つまり、リベラルアーツの素晴らしさは、自らの可能性を広げるだけでなく、こうした知恵の交換によって受け手自身に多様性をもたらし、価値創造の可能性を広げることができることにもあるのです。

ノウハウを属人化させない、ビジネスにおいて重要な「知恵の交換プロセス」

「知恵の交換」という考え方は、個人単位だけではなく、ビジネスの現場においても極めて重要です。FICCでは、メンバー個人やチームが案件等を通じて学習したことや経験したことを情報として留めるのではなく、他案件や他チームでも取り入れられるよう実用化させることを重要視しています。

そのため、専門性を持ったチーム間の連携がスムーズになることはもちろん、情報を実用化させ、さらにモデル化された再現性のある状態に落とし込むことで、新たな価値を組み合わせ、クライアント企業に対して常に新たな価値創造が可能になります。

ビジネスの現場においては知識やノウハウが属人化してしまうケースも多く見受けられますが、「知恵の交換」という文化のもと、概念を実用化、モデル化させるプロセスを取り入れることで、組織として価値創造の可能性を広げていくことができるのです。

5. 「無知の知」という経験が学びを加速させる

リベラルアーツの学びに終わりはない

人を自由にする学問であるリベラルアーツは、「自分はこういったことにも興味を持てるのだ」と自分自身を再発見することでもあります。それはすなわち、自らの興味の対象を広げていく限り、リベラルアーツの学びに終わりはないことを意味します。

学生時代のイメージもあり、 “学び” に対して苦行のようなイメージを抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、自分自身を再発見する行為は、新しい喜びを知ることです。
そのため、「未来の自分は興味を持っているかもしれない」という可能性を持ち続け、日々触れる情報に対して、自らの興味や未来の可能性を掛け合わせて思考することが重要です。

時間は有限だからこそ、「無知の知」を経験することが重要

学校教育を終えて社会に出ると、多くの時間を “働く” という行為に費やします。終わりがない学びと言えど、時間は有限です。そのため、いかに学びの領域を深めていくかが大切になってきます。

そこで重要なのは、「無知の知」の経験です。「無知の知」、すなわち現時点で自分が知らないことを客観的に、さらに継続的に認識することで、新たな学びが生まれ、学びの喜びを実感することができます。

そして「無知の知」を実感するのは、「知っている」と思っていたことをいざ「実践する」「使ってみる」というタイミングでしょう。得られた情報・知識を、相手の視点に立って価値ある知恵としてアウトプットする、その過程において「無知の知」を経験し、さらに学ぶ── こういったプロセスを繰り返すことが学びを加速させるのです。

実案件だけではない、知恵をアウトプットするためのFICCの取り組みとは

多くの企業で、研修制度やトレーニングプログラムを導入されていることかと存じます。しかし上述の通り、「知っている」のと「使えるようになる」のとは大きく異なります。

FICCにおいてもさまざまなトレーニングプログラムが導入されていますが、FICCでは「自らの興味を掛け合わせること」「学んだことを使えるようにすること」を意識した設計となっております。そして学んだことをアウトプットできる論題設定を行い、さらに実案件でも使えるよう、適切な評価基準を設けて展開しています。

実際にトレーニングプログラムに参加したメンバーは「アウトプットする前提で学ぶのはもちろん、全体戦略を俯瞰してみることができるようになった」「自分の興味を掛け合わせることで、学びの喜びを感じ、これまで以上に主体的に学んでいく姿勢になった」と語ります。

また、FICC自体が常に学びをアップデートしているため、既存のトレーニングプログラムが完成形だと考えず、常にトレーニングプログラム自体もアップデートさせ、継続的に価値ある学びを進化させています。

── 最終回となる第4回は、学ぶ喜びを働く環境で経験することとは何を意味するのか、人生の多くの時間を費やす “働く” ことを通じて、人生をより豊かなものにするにはどうすればよいのか、そのヒントとなるアイデアをご紹介いたします。

学びを再考するための7つのアイデア 全4回

【第1回】働く上で自分の「興味」とどう向き合うべきか。リベラルアーツの視点から考える
【第2回】「ありがとう」を生み出すには相手への理解が重要。人生を豊かにする学びとは
【第3回】知識ではなく、人に提供する知恵こそが「価値ある学び」である
【第4回】変化の激しい現代において「働く」ことを通じて、いかに人生を豊かにするのか

現在、FICCではプロデューサー・ディレクター・コーポレートスタッフの募集を行っています。FICCで、学びを新たな価値へと繋げる体験をしませんか。学びに対して熱い情熱をお持ちの方からの応募をお待ちしております。
各募集の詳細については、弊社のWantedlyページをご確認ください。

【第2回】「ありがとう」を生み出すには相手への理解が重要。人生を豊かにする学びとは

学びを再考するための7つのアイデア

スキルアップのために学ぶ、出世のために資格を取得する── 社会人になっても、なにかを学ぶという機会は多く存在します。しかし、学びを狭義な意味でとらえるのではなく、人生において多くの時間を費やす「働く」環境において “学び” が何を意味するのかを再考してみると、ゴールが見えない時代を生き抜くヒントが見えてくるかもしれません。

“理想の学び” として知られ、世界で活躍するリーダーの多くが経験している「リベラルアーツ」。FICCでは価値創造を軸とする上で、リベラルアーツの考え方を重要視しています。

では、一体リベラルアーツとは一体どういった学びなのでしょうか。第4回にわたり、FICCの実際の取組みや考え方を交え、リベラルアーツの考え方を理解し、「学び」について再考するための7つのアイデアをご紹介する本連載。第2回となる今回は「多様性」「価値創造」というテーマでご紹介いたします。

前回の記事:
【第1回】働く上で自分の「興味」とどう向き合うべきか。リベラルアーツの視点から考える

多様性を受け入れることで、まだ見ぬ「ありがとう」を生み出す価値創造が可能になる

前回の記事では、「人を自由にする」のが学びである、として社会人であっても自身の「興味」に素直になり、そして「興味がある」「興味がない」の2択で思考をするのではなく、「未来の自分は興味を持っているかもしれない」という可能性を持つこと。それこそが自由な思考を持つということである、というアイデアをご紹介いたしました。

では自身の興味に素直になることで、その先にはどういった可能性があるのでしょうか。

2. 「多様性を受け入れる経験」が学びとなる

情報として “知る” のではなく、 “興味の交換” を通じて視野を広げること

自分の興味だけではなく、他者の興味にも興味を持ち、自分の興味と相手の興味を掛け合わせることで、さらに新しい発見や価値を見出していくことが、リベラルアーツの素晴らしさであると森は語ります。

なぜなら、たとえさまざまな情報に触れたとしても、他人の興味との掛け合わせがなければ、個人が知っている世界は限られてしまうからです。しかし、自分の興味と相手の興味を掛け合わせる、すなわち “興味の交換” を通じて、限られた視点から解放され、「自分とは異なる考え方もあるのだ」という気付きから、お互いを尊重し合える関係を築くことができます。

そして社会で生きるひとりの人間として、性別、年代、国籍が異なる多様な価値観や考え方を持った他人を受け入れるということ、多様性を受け入れるということは、 “情報” として相手を知ることではなく、相手のことを尊重し、相手の視点に立って物事を考えることです。
そうした多様性を受け入れる経験自体が、自らの視野と思考の可能性を広げる学びとなるのです。

ネガティブな感情は、新しい価値観と出会ったことを示す「サイン」である

多様性を受け入れるといっても、いざ自分とはまったく異なる考え方と出会ったときに、ネガティブな感情、否定的な感情が生まれてしまうこともあります。それは自分の考え方がすでにあるからこそ生まれる感情であり、仕方がないことです。

しかし、そういったネガティブな感情はある意味、新しい価値観と出会ったことを示す “サイン” でもあります。自分と違った価値観をただ否定するのではなく、その価値観を受け入れることでどういった世界が広がるのか、そこから自分はどう行動するのか、といったマインドを持つことが重要です。

そして「自分には関係ない」と否定せずに、 “1%の可能性” に視点を持つことで、今まで気がつけなかったことに気づける喜びを実感することでしょう。そしてその経験がさらに自らの興味の範囲を広げ、新たな価値を生み出すきっかけとなるのです。

たとえ仕事であっても、「自分の中で多様性を生み出す経験」は人生の糧になる

多様性を受け入れる経験は、日々の生活だけでなく、ビジネスの現場においても非常に重要です。特に消費者の趣味嗜好が多様化し、変化の激しい昨今において、直面しているビジネス課題を解決するためには既存の価値観のみでは対処できないこともあるでしょう。

FICCで行っている様々な取り組みの中の一つに、「AMIDA(アミダ)」という、異なる視点を持つための独自のワークショップがあります。AMIDAでは「マーケティング×心理学」 「マーケティング×教育」など、毎回「マーケティング×〇〇(分野)」という分野と分野を掛け合わせた議題を設定し、あみだくじで議長・お笑い芸人・専門家・女子アナといったロールを決め、ワイドショーさながらにそれぞれのロールになりきった視点でディスカッションを行うワークショップです。

ただディスカッションをするだけでなく、実際にロールの視点に立った詳細なリサーチを行い、ロールならではの専門的な知見を持ってディスカッションを行うため、トレーニングと言えど、そのまま現場での施策に反映されるようなアウトプットや気づきが得られることもあります。

AMIDAに参加したメンバーは「(AMIDAを実施したことにより)掛け合わせる分野について改めて学び、その学びから得られた抽象概念をマーケティングの概念と掛け合わせることで、新しい気づきや発見があり、実際の仕事に応用したらどうなるか考えるとワクワクします。」と語ります。

また別のメンバーは、こう語ります。
「同じテーマをそれぞれのロール視点でディスカッションするので、そういった視点があったのか!という気づきが得られ、また単純に視野が広がるのが楽しかったです。面白くなさそうと思うテーマも、自分の興味と掛け合わせると気づきが得られたりと、自分の中でも多様性が生まれるのを実感しました」

このようにFICCでは、メンバー一人ひとりが新しい視点を持つ経験を通じて、他人との “興味の交換” の価値を実感し、実践する環境があります。そして自らの興味の幅を広げ、多様性を受け入れる喜びを実感したとき、たとえそれが仕事であっても、人生を豊かにする学びが得られることでしょう。

3. 学び続けることで「価値創造」が可能になる

価値創造とは、まだ見ぬ「ありがとう」をつくること

多様性を受け入れるということは、 “情報” として相手を知ることではなく、相手のことを尊重し、相手の視点に立って物事を考えることである、と上述しました。そして、自らの興味の幅を広げ、多様性を受け入れることで、誰かのためになる “価値” を生み出すことが可能になります。なぜなら、価値とは誰かにとって「ありがとう」と感謝されるものであり、「ありがとう」が生まれるためには相手の理解が必要だからです。

つまり、相手の視点に立って物事を考えられるようになったとき、はじめて人は価値を生み出すことができるのです。そのため価値創造とは、まだ見ぬ「ありがとう」をつくることと言い換えることができるでしょう。

そしてリベラルアーツの考え方を取り入れることは、「ありがとう」をつくる価値創造にも繋がります。自らの興味や、他人の興味に対して興味を持つことは、誰かの「ありがとう」の材料の発見となるからです。

人が社会で生きていく上で、「ありがとう」は存在意義である

そもそも「ありがとう」をつくることは重要なのでしょうか。森は、私たちが社会で生きていく上で、「ありがとう」と感謝されることは、自身の存在意義を見出す上で非常に大切なことだと語ります。自分自身の存在意義が見いだせないと、たとえ一見豊かに見える生活をしていても、空虚感を感じてしまうことでしょう。
実際、日々の生活の中で他人から感謝され、「自分が誰かの役に立てている」と実感することで自身の存在意義を感じられた、という経験は誰しもがあるはずです。

また、ビジネスにおいても「ありがとう」と感謝される価値を創造することは重要です。クライアントや消費者は、価値があると感じたものに対して対価を支払います。そして、価値を提供するためには、クライアントや消費者のためになる価値をまず創造しなければなりません。

さらに、価値創造がまだ見ぬ「ありがとう」をつくることであると理解して働くのと、理解せずに働くのとでは、仕事に対する満足度も変わってくるでしょう。目の前の仕事に対して自身の興味を掛け合わせ、クライアントや消費者の視点に立ってアウトプットできたとき、仕事の喜びは人生の喜びとなるはずです。

クライアントが認識していない課題を解決することこそが「価値創造」である

FICCでは、相手が認識している課題を解決することだけが価値ではなく、相手が認識していない、気づいていない課題をも解決することが価値であると考えています。こうした考え方は、実際のクライアントワークを行う際、現場の働き方にも反映されています。あるプロジェクトのプロデューサーはこう語ります。
「施策が終わったあとになって、 “これもできたよね” と後悔したくないですし、クライアントに対して不義理だと感じます。だからこそ、しっかりとクライアントの課題解決ができる提案を常にすべきだと思いますし、それで感謝してもらえたときは、純粋に嬉しいですよね」

そしてFICCではメンバーがリベラルアーツの考え方を理解しているからこそ、クライアントのために自分たちには何ができるのかを常に追い求め、メンバーそれぞれの興味を起点とした学びを掛け合わせた新たな価値、すなわちまだ見ぬクライアントからの「ありがとう」を生み出す風土を大切にしています。

ポジション関係なくチームメンバーそれぞれがクライアントに対して価値提供を行う視点を持ち、さらにチームとして集まることで「クライアントやブランドにとって本当に価値あるものは何なのかを、学際的に考え抜く」というマインドセットが形成されています。

その結果、クライアントとの窓口に立っていないプロジェクトメンバーへも感謝の意を示してくださるクライアントに恵まれ、メンバー一人ひとりが喜びを感じながら働くことができているのだと感じています。
こうした「ありがとう」を生み出す経験が、さらなる学びを加速させ、そして興味の幅が広がれば広がるほど、クライアントへ提供できる新たな価値が創造できるのです。

── 第3回は、「知恵のアウトプット」というテーマでご紹介いたします。

学びを再考するための7つのアイデア 全4回

【第1回】働く上で自分の「興味」とどう向き合うべきか。リベラルアーツの視点から考える
【第2回】「ありがとう」を生み出すには相手への理解が重要。人生を豊かにする学びとは
【第3回】知識ではなく、人に提供する知恵こそが「価値ある学び」である
【第4回】変化の激しい現代において「働く」ことを通じて、いかに人生を豊かにするのか

現在、FICCではプロデューサー・ディレクター・コーポレートスタッフの募集を行っています。FICCで、学びを新たな価値へと繋げる体験をしませんか。学びに対して熱い情熱をお持ちの方からの応募をお待ちしております。
各募集の詳細については、弊社のWantedlyページをご確認ください。

【第1回】働く上で自分の「興味」とどう向き合うべきか。リベラルアーツの視点から考える

学びを再考するための7つのアイデア

人はなぜ学ぶのか── 学生時代は、学ぶことに対して「合格」といった明確なゴールがありました。しかし、学校を卒業して社会人になったいま、学ぶことに「合格」といった明確なゴールはありません。なにか仕事に必要な資格を取得することを除けば、日常の生活において100点満点のテストを受けることはありませんし、1日中先生の講義を受けるといったこともないでしょう。

それでも、心のどこかで学び続けることが大切であると感じていませんか? 学びのモチベーションは、「出世のためにもスキルアップが必要だから」「新しい自分を見つけたいから」など人それぞれですが、学ぶことに対してあらためて考えてみると、また新しい発見があるかもしれません。

クライアントへ価値を提供するデータドリブン・マーケティングエージェンシーとして、FICCのメンバーは、マーケティング、統計学、心理学、人文科学、社会科学、コミュニケーション、デザインなどさまざまな分野の知識が求められます。そして変化の激しい時代において、これらさまざまな分野の知識を融合し、新たな価値を創造することが重要です。

そこでFICCでは、価値創造を軸とする上で「リベラルアーツ」の考え方を重要視しています。このリベラルアーツは、 “理想の学び” として知られ、世界で活躍するリーダーの多くが経験しています。
では、一体リベラルアーツとは一体どういった学びなのでしょうか。今回、FICCの実際の取り組みや考え方を伺い、リベラルアーツの考え方を理解し、あらためて「学び」について再考するための7つのアイデアを全4回にわたって、ご紹介いたします。

アカデミック環境のみならず、「働く」環境においても重要なリベラルアーツの本質とは

日本において “リベラルアーツ” とは、一般教養であるとか、分野と分野を掛け合わせることだという表面的な理解に留まっているように思えます。しかし、オーストラリアや米国のリベラルアーツ教育の環境下で学んできたFICCの代表取締役である森啓子は、自身の経験から「リベラルアーツが伝えているのは、より本質的なものであり、私たちの生き方や思考そのものである」と語ります。

そこでまず、リベラルアーツの起源である「自由七科」とは何か、世界でのリベラルアーツに対する認識を理解し、リベラルアーツの本質を紐解いていきます。

1. 「人を自由にする」のが学びである

人間にとって自由に生きるとは「自由な思考を行える」ということ

リベラルアーツの起源である「自由七科」とは、言語に関わる3科目(文法・修辞学・論理学)と数学に関わる4科目(算術、幾何、天文、音楽)から構成され、専門職を学ぶ前に、必ず学ぶべき学問として定義されていました。その時代、「自由七科」の上に哲学があり、その上に神学があるとされ、「自由七科」はこの世界を学ぶために必要な学問として生まれたのです。

そして、「人を自由にする学問」として生まれたリベラルアーツは、13世紀のヨーロッパでは大学誕生の際にも重視され、17世紀にイギリスからアメリカに移住した開拓者(ピューリタン)たちにより、アメリカへと広まりました。
ピューリタンたちにより創設されたハーバード大学などのアイビーリーグと呼ばれる大学も、リベラルアーツ・カレッジとしてスタートし、総合大学に変化した今でもなお、リベラルアーツ教育を重視しています。また、アメリカでは、アイビーリーグと同じく高いレベルで評価を受けている「リベラルアーツ・カレッジ」の名門校もあります。

このように、「リベラルアーツ教育」は世界に広がり、今では世界で理想的な教育とされ、グローバル社会で活躍する多くの著名なリーダーは「リベラルアーツ教育」の環境下で学びを行ってきた人たちです。

日本ではよく、理系、文系といった分け方がされますが、この世界を理系、文系のどちらかだけで、本当に理解することができるのでしょうか。なぜ、古代ローマの哲学者は言語と数学に関わる七科目全てを「人を自由にする学問」として定義したのでしょうか。なぜ、私たちは右脳と左脳の両方をそもそも持っているのでしょうか── そう考えたとき、その答えは明確です。

つまり、「人を自由にする」というのは「自由な思考を行える」ということ、と言い換えることができるのです。

「興味がある」「興味がない」の2択とは限らない

“自由な思考を行う” と聞くと、「普段から自分は自由に物事を考えている」と思われるかもしれません。しかし、それは本当でしょうか。
何か新しい物事に出会ったときに、たとえば新作の映画や新しい人と出会ったとき、「興味がある」「興味がない」の2択で思考をしていませんか? 自由な思考とは、そこに「未来の自分は興味を持っているかもしれない」という可能性を持つことです。

言い換えれば、「思考が自由になる」というのは「新たな自分の興味を発見する」ことでもあります。教科書や書籍に書かれていることは、ただの情報でしかありません。それらの情報に自分の興味を掛け合わせることで、新たな興味へと繋げていくこと。そして新たな興味の発見は、「自分はこういったことにも興味を持てるのだ」と自分自身を再発見することでもあるのです。

また、リベラルアーツは「人を自由にする学問」と上述しましたが、“学び” を分野の枠だけで捉えるのではなく、自由に融合させ新しい発見や価値を見出していくことがリベラルアーツの本質であると森は考えます。

社会人であっても「興味」に素直になれる環境が必要

たとえば、人生において多くの時間を費やす「働く」という行為に対して、もしも不自由さを感じているのであれば、それは仕事に対して興味を持てていないからかもしれません。たとえば新しい仕事を任されたとき、それが自分の興味のないことであったら仕事へのモチベーションは上がらないでしょう。

しかし、大切なのは自分の興味のある仕事を見つけるという思考ではなく、自分の興味のあるテーマや分野を仕事に掛け合わせるという思考です。
興味ある仕事の分野はあくまで ”枠” であるのに対して、自身の興味を仕事に掛け合わせるという思考は、可能性を広げ、新たな未来の発見や価値創造に繋がる思考です。さらに、その思考によって、自分の興味に対して興味を持ち、自分自身より深く知ることに繋がります。

リベラルアーツ教育の環境下で学んできた森は、「自分の興味に興味を持つこと」「学び自体を自ら創造すること」が重要であると考えます。そしてこれらはアカデミック環境に限ったことではなく、人生において多くの時間を費やす「働く」環境においてこそ重要です。
仕事に自分の興味を掛け合わせることで、仕事に対して主体的になり、どんな仕事からも学びを得ることができるようになるのです。

そのため、忙しいとつい目の前のタスクをこなすだけになりがちであったり、仕事の内容に対して興味があるかないかという思考になりがちですが、そうではなく、一度立ち止まって自らの興味に耳を傾け、その興味のフィルターを通じて、目の前の仕事に思いを巡らすことができれば、仕事が自分ごと化され、主体的に取り組めるようになるはずです。
そして「自分はどんなことにも興味と学びを見出すことができる」ことを知るプロセスこそが、学びなのです。その学びの思考を習得した人は、さまざまな学びから価値を創造することができる人と言えるでしょう。

人が人であり続けられるための意義と環境の実現に向けて

FICCではより社員が興味に対して素直になり、興味から生まれる行動を促進できるよう、個々の興味を大切にし、自由研究的な活動を行える環境や、興味から追求した研究内容を共有し合える環境を常に目指していると言います。

「ただ与えられた仕事をするだけでなく、興味をかけ合わせた学びを通じて、誰かの価値になる仕事を自ら生み出せる人になって欲しい」 ── そういった考えがリベラルアーツの原点である「人を自由にする学問」として生まれた自由七科の哲学でもあり、人生において多くの時間を費やす「働く」環境において、人が人であり続けられるための意義と環境の実現に繋がると、FICCは信じているのです。

── 第2回は、「多様性」「価値創造」というテーマでご紹介いたします。

学びを再考するための7つのアイデア 全4回

【第1回】働く上で自分の「興味」とどう向き合うべきか。リベラルアーツの視点から考える
【第2回】「ありがとう」を生み出すには相手への理解が重要。人生を豊かにする学びとは
【第3回】知識ではなく、人に提供する知恵こそが「価値ある学び」である
【第4回】変化の激しい現代において「働く」ことを通じて、いかに人生を豊かにするのか

現在、FICCではプロデューサー・ディレクター・コーポレートスタッフの募集を行っています。FICCで、学びを新たな価値へと繋げる体験をしませんか。学びに対して熱い情熱をお持ちの方からの応募をお待ちしております。
各募集の詳細については、弊社のWantedlyページをご確認ください。

10th Anniversary:10年間の成長と改革

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2004年2月3日。
FICCは「クライアントのビジネスに本当に役立つものを 自分たちの手で作りたい」という想いから生まれ、本日設立から10周年という大きな節目を迎えました。

駆け出し当初 ファッションブランドのサイトを作る 小さなWebデザイン事務所だったFICCですが、10年という歳月を経て クライアントをさまざまなジャンルへ広げ、スタッフは50名以上となり、昨年には関西を拠点とした京都オフィスを立ち上げることができました。

スタッフ一同、FICCが年月を経て大きな一歩を踏み出せたのだと強く感じています。

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スタッフが15名程の頃は、南青山にオフィスを構えていました。

この10年の間で、FICCはたくさんの成長と改革を遂げました。

この記事を読んで下さっているあなたは、日々 成長に向けて変わり続けていますか?FICCのメンバーは皆 “変わること” について とても前向きで、そのための努力を惜しみません。特に、自分たちがスキルアップするための環境作りに関しては 活発的な改革を行っています。

良い環境を作り スタッフ個々が成長することは、組織全体の成長にも繋がります。FICCでは スタッフの皆が率先して環境改革に取り組み、ナレッジ共有のワークショップや、挑戦を後押しする体制を整えてきました。

環境をこんな風に変えていけば もっと高品質なクリエイティブが生み出せるかもしれない。
環境をこんな風に変えていけば もっと個々の持つスキルを高められるかもしれない。
…そんな試行錯誤を繰り返しながら、改革はずっと続いているのです。

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社内では頻繁にワークショップが開かれ、まるで仕事と学びに境界線が存在しないかのようです。

FICCは昨年、新たに12名のメンバーを迎え入れました。
新しいメンバーが入ってくると、課題の発見や解決案の提案にも広がりが生まれます。
新たなチームを作り、ルールを作り、連携もより強くしていき、新風を吹き込むことは 改革の勢いを一段と増すことに繋がりました。

Webで出来ることが多様に膨らんでいく中で、私達がクライアントに提供できるソリューションを 共に広げていくことが出来たのは こうした改革があったからだと考えています。

いくつもの改革を行い 変化に富んで見えるFICCですが、私達がたくさんの改革を行うのは「クライアントのビジネスに本当に役立つものを 自分たちの手で作りたい」という、ずっと変わらない想いがあるからです。

2011年より クライアントの資産となるブランドサイト制作を担ってきたFICCですが、クライアントの期待を更に超え 確実なビジネス貢献を提供するため、昨年からは デジタルマーケティング施策全てを担うプロフェッショナルとして、新たに「DIGITAL MARKETING AGENCY」を掲げ、より一層の成果を出しています。

自分達が作ったものが人の役に立つことを証明するため、より品質高く先進的なものを作るため、スキルを高めて成長するため、今日もスタッフの一人ひとりが 志高くプロジェクトに取り組んでいます。